軽さと俊敏性、個性を併せ持つ250ccネイキッドバイク3台の魅力 中型クラスのネイキッドバイクは、操作性の高さと取り回しの良さが魅力です。 日常使いに適した気軽さと、ワインディングを駆け抜ける楽しさの両方を求めるライダーにとって、250ccクラスのスポーツネイキッドは有力な選択肢となります。【写真】軽量コンパクトで扱いやすい! コスパも良い国内メーカーの「250ccネイキッド」3台を見る(41枚)●ホンダ「CB250R」 まず紹介するホンダ「CB250R」は、同社の「CB」シリーズの末弟にあたる存在です。「CB」の系譜は1959年の「CB92スーパースポーツ」に始まり、長い歴史を誇る伝統あるロードスポーツシリーズです。 CB250Rは、その名を受け継ぎつつ、現代的に再構成された“NEO SPORTS CAFÉ”コンセプトを採用して2018年に登場しました。 外観は丸型LEDヘッドライトやショートテール、ダイヤモンド型のコンパクトなシルエットなどが融合し、現代的でありながらクラシカルな佇まいを持っています。 前後17インチホイールと倒立フォーク、テーパーハンドルが組み合わされ、俊敏でダイレクトなハンドリングを実現しています。 エンジンは、水冷4ストロークDOHC単気筒で、最高出力27ps、最大トルク23Nmを発揮。スロットル操作に対してリニアに反応する特性が与えられ、低中速域から高回転まで扱いやすく、ワインディングでは車体の軽さと相まって気持ちよく駆け抜けられます。 また、アシスト&スリッパークラッチを採用し、変速時の負担軽減にも配慮されています。ホンダ「CB250R」 くわえて、前後にはIMU付きABSやウェーブディスクブレーキを標準装備。フロントフォークには日立アステモ製SFF-BP倒立フォークが採用され、路面追従性にも優れています。シート高は795mm、車両重量は144kgと軽量で、足つきも良好です。 なお、消費税込みの車両価格は56万4300円ですが、2024年で新車の生産を終了しています。続いてはスズキとカワサキのニーハン・ネイキッド●スズキ「ジクサー250」 次に紹介するスズキ「ジクサー250」は、GSXシリーズとは異なる独自の系譜を持つネイキッドバイクです。スズキ「ジクサー250」 インド市場を中心に展開していた「ジクサー」シリーズの日本向け250ccバージョンとして登場しました。 スポーティで引き締まったシルエットを持ち、LEDヘッドライトやアンダーカウル、切削加工入りのキャストホイールが質感を高めています。ハンドル位置はアップライトで、市街地やツーリングでも扱いやすいポジションとなっています。 エンジンは油冷SOHC単気筒の249ccで、最高出力は26ps、最大トルクは22Nm。中低速でのトルク感と、高回転域での伸びやかな加速の両方をバランス良く備えています。 また、SOCS(スズキオイルクーリングシステム)やイージースタートシステムといった独自技術も採用され、使いやすさにも配慮されています。 装備重量は154kgで、シート高は800mmと標準的なスペックです。価格は48万1800円で、新車購入が可能です。●カワサキ「Z250」 最後に紹介するのは、カワサキ「Z250」です。カワサキ「Z250」 こちらは、同社のスーパーネイキッド「Z」シリーズのエントリーモデルとして位置づけられており、「Z1」や「ZRX」、「Z900」などに連なる“SUGOMI”デザインの流れを汲んだ1台です。 シャープなヘッドライトまわりや低く構えたシルエット、跳ね上がるテールなど、俊敏でアグレッシブな印象を与える外観が特徴です。 エンジンは水冷並列2気筒の248ccユニットで、最高出力は35ps、最大トルクは22Nmを発揮。 クラスの中でも高回転型の特性を持ち、スポーティなライディングを好むライダーに適したパフォーマンスが得られます。高回転まで回す楽しみと、2気筒ならではのスムーズなフィーリングが魅力です。 また、車体は高張力鋼を使用したトレリスフレームで構成され、剛性と軽量性を両立。足まわりは前後ともにしっかりとした構成で、フロントには41mm径のテレスコピックフォーク、リアにはプリロード調整付きのユニトラック式サスペンションを備えています。 なお、販売価格は70万4000円に設定されており、新車での購入が可能です。※ ※ ※ 今回取り上げた3台はいずれも、軽快なハンドリングとスポーツ性能を両立した中型ネイキッドです。 CB250Rはクラシカルかつ上質なスタイルで扱いやすさに優れ、ジクサー250は実用性とスポーティさのバランスが秀逸。Z250は高回転型エンジンとアグレッシブなデザインで、走りの楽しさを追求した1台となっています。 デザインや価格、エンジン特性など、求める要素に合わせて、自分に合った一台を選ぶ楽しさも、このクラスならではの魅力といえそうです。