軽量な車体と力強いトルクがもたらす俊敏な市街地走行の楽しさ ネイキッドバイクの派生形であるストリートファイターは、カウルを排した軽量な車体にスポーツバイク譲りのエンジンを搭載するスタイルが一般的です。 ヤマハの「MT」シリーズは、マスター・オブ・トルクの頭文字を冠しており、低中速域からの力強い加速特性を重視した設計がなされています。【画像】どれもカッコいいね! 中免で乗れるヤマハの「ストリートファイター」3台を見る(32枚) 今回は、125ccから320ccまでの排気量帯において、扱いやすさと個性を兼ね備えた現行モデルを3車種取り上げます。●ヤマハ「MT-125」 まず紹介するのは、シリーズの末弟として2023年に国内導入されたヤマハ「MT-125」です。ヤマハ「MT-125」 このモデルは、上位機種譲りのアグレッシブなスタイルを原付二種クラスに持ち込んだ新しい系譜の一台で、2026年3月現在も新車での購入が可能です。 外観デザインは、LEDプロジェクターヘッドランプとLEDポジションランプを組み合わせたメカニカルなフロントマスクが特徴となっています。 また、燃料タンクは前後幅を抑えた10L容量の球状設計とし、サイドにはエアダクトを配することでボリューム感のあるスタイリングを実現しています。 そして、パワーユニットには、124ccの水冷SOHC4バルブ単気筒エンジンを搭載しています。 このエンジンには可変バルブ機構であるVVAが採用されており、最高出力15ps、最大トルク12Nmを発生させ、全域で力強いトルク特性を発揮します。 くわえて、機能面ではアシスト&スリッパークラッチやトラクションコントロールシステムといった電子制御を装備しています。 また、車体は全長2000mm×全幅800mm×全高1070mmで、車両重量は138kgと軽量に仕上げられているほか、シート高は810mmに設定されており、倒立式フロントフォークの採用によりクイックなハンドリングを実現しています。 カラーバリエーションは、「パステルダークグレー」、「ディープパープリッシュブルーメタリックC」、「マットダークグレーメタリック8」の3色が設定されています。 なお、価格は49万5000円です。続いては車体を共有している2台●ヤマハ「MT-25」 次に紹介するのは、250ccクラスを牽引するヤマハ「MT-25」です。ヤマハ「MT-25」 MT-25は2015年に登場して以来、日常域での使い勝手とスポーツ性能を両立したモデルとして改良を重ねており、最新の2025年モデルも新車で購入可能です。 外観デザインは、切れ長のポジションランプと超小型LEDヘッドランプを組み合わせた独創的なフロントフェイスが目を引きます。 車体全体は「やんちゃな」を意味するデザインコンセプトのもと、パーツを中央に寄せ集めた塊感のあるシルエットを構成しています。 また、エンジンは249ccの水冷直列2気筒DOHC4バルブを搭載しています。 最高出力35ps、最大トルク23Nmを発揮し、2気筒ならではのスムーズな回転上昇と歯切れの良い排気音が特徴となっています。 そして、2025年モデルからは、新たにアシスト&スリッパークラッチが採用され、レバー操作荷重が従来比で約11パーセント低減されています。 さらに、スマートフォン連携機能であるYコネクトを搭載し、メーターへの着信通知や車両のメンテナンス管理などが可能になりました。 車体サイズは全長2090mm×全幅755mm×全高1075mmで、車両重量は166kgです。シート高は780mmと低めに設定されており、サイドカバーの形状をスリム化することで良好な足つき性を確保しています。 くわえて、メーター左側には日常の利便性を高めるUSBタイプAソケットが新たに標準装備されました。 なお、価格は、63万2500円に設定されています。●ヤマハ「MT-03」 最後に紹介するのは、MT-25と車体を共有しつつ余裕のある排気量を持たせたヤマハ「MT-03」です。ヤマハ「MT-03」 このモデルは、普通二輪免許で運転できる最大排気量に近い320ccのエンジンを搭載したストリートファイターであり、こちらも新車で購入可能です。 外観デザインや車体構成の多くはMT-25と共通ですが、足回りにはラジアルタイヤが標準装備されるなど、走行性能の向上が図られています。 そして、エンジンは、320ccの水冷直列2気筒DOHC4バルブを搭載しています。 最高出力42ps、最大トルク30Nmを発生し、MT-25と比較して低回転域からさらに余裕のある加速フィールを提供します。 また、機能面においても2025年モデルでアップデートが行われ、アシスト&スリッパークラッチを新採用しています。 これにより、レバー操作荷重が従来比で約17パーセント低減されており、市街地での頻繁なシフト操作における疲労軽減に寄与します。 くわえて、MT-25と同様にYコネクトによるスマートフォン連携や、メーター横のUSBタイプAソケットを装備しています。 車両重量はMT-25と同じ166kgに抑えられており、320ccという排気量を活かした高いパワーウェイトレシオを実現しています。 また、サスペンションには37mm径の倒立式フロントフォークとモノクロスリアサスペンションを採用し、安定した減衰特性を発揮します。 なお、価格は68万7500円です。※ ※ ※ ヤマハのMTシリーズは、125ccから320ccまで、ライダーの免許区分や用途に合わせて選択できる幅広いラインナップを整えています。 今回紹介したモデルは、いずれも軽量な車体とトルク重視のエンジン特性を備えており、ストリートでの実用性と走る楽しさを両立しています。 今後、電子制御技術のさらなる普及や環境規制への対応とともに、このクラスのストリートファイターがどのような進化を遂げていくのか、その動向にも注目が集まりそうです。