いまいち人気が伸びなかったクルマがマイナーチェンジすると……フルモデルチェンジでもないのに、なぜか評価も売れ行きもうなぎのぼり! マイナーチェンジという地味な改良ながら起死回生ともいうべき大逆転で復活を遂げたクルマ、あなたなら何を思い出す?【画像ギャラリー】CX-5、スカイライン…マイチェンが大成功したクルマたち(13枚)文:FK/写真:スズキ、トヨタ、日産、マツダMC後のスズキ・クロスビーは発売から4カ月連続で前年対比200%超えを記録!たくましさを感じさせる角を丸めた四角をモチーフとし、ユニークで愛着のわくデザインに進化したクロスビー “アクティブシーンに似合う個性的なデザインと広い室内空間を兼ね備えたコンパクトクロスオーバー”をコンセプトに、2017年12月に登場したクロスビー。 2025年10月にビッグマイナーチェンジが行われたが、巷では「これはフルモデルチェンジじゃないの?」とささやかれるほどのブラッシュアップが行われている。 まずはエクステリアから説明するとワイド感を演出した水平基調のフロントまわりの造形、愛着が沸く丸目のヘッドライト、バンパーの塗装エリアが増えて上質なイメージを向上したリアまわり、特徴的な光り方をする角張ったテールライト、“X”をモチーフにしたデザインしたホイールなど変更点は多岐にわたる。 インテリアもスズキ初のメーターディスプレイの採用をはじめ、全面刷新したインパネやドアトリム、革とステッチを模したパネルや二段式センターコンソールの採用などでワンクラス上の上質感を実現している。 いっぽう、パワートレーンも従来モデルは1.0リッターの直噴ターボエンジンとマイルドハイブリッドの組み合わせに6速ATを採用していたが、今回のマイナーチェンジでは燃費性能と走行性能の向上を狙うべく、スイフトやソリオが搭載する1.2リッターのZ12E型エンジンとCVTの組み合わせを採用。 加えて、これまでは4WD車にのみ採用されていたスポーツモード、スノーモード、グリップコントロール、ヒルディセントコントロールを2WD車に採用するとともに、コーナリング時の膨らみを抑えるアクティブコーナリングサポートを新たに取り入れるなど、走行性能の向上も図られている。 このようなパッケージが奏功し、一般社団法人 日本自動車販売協会連合会が発表している乗用車ブランド通称名別順位では、販売台数が2025年10月が269.8%、11月が200.8%、12月が206.9%、2026年1月が240.7%という前年対比を記録。好調を維持している。日産・スカイラインはプロパイロット 2.0の採用と400Rのラインナップ追加で華麗に復活2019年のマイチェンでフロントに日産ブランドの象徴であるVモーショングリルを、リアにスカイラインのアイコンである丸目4灯コンビネーションランプを採用 “インフィニティ”の開発で培った高い技術力とデザインの知見を傾注したモデルとして、2014年2月に発売された13代目スカイラインのV37型。 日産独自の1モーター2クラッチ方式のハイブリッドシステムであるインテリジェントデュアルクラッチコントロールやステアリングの動きを電気信号に置換してタイヤを操舵する世界初のダイレクトアダブティブステアリング、さらには高強度安全ボディに世界初の1.2GPa高成形性超高張力鋼板を採用するなど、スカイラインの名に恥じない最新テクノロジーが投入されたが、デビュー当初はセールス面で苦戦を強いられていた。 しかし、2019年7月のビッグマイナーチェンジで状況が一変する。 世界初の先進運転支援技術であるプロパイロット 2.0、圧倒的なパフォーマンスを誇る3.0リッター V6ツインターボのVR30DDTTエンジン、日産ブランドの象徴であるVモーショングリルの採用をはじめ、スカイライン史上最高の400psを実現した400Rのラインナップ追加などで商品力を大幅にアップしてきたのだ。 加えて、このスカイラインから新しいNissan Connectサービスも大幅に拡充され、多彩なサービスも展開されることに。 その結果、マイナーチェンジの発表から約1カ月半で200台の月間販売目標を大きく上回る1760台の受注を記録したのだ。 その後も2023年8月にスカイライン NISMOとスカイライン NISMO Limitedを発表し、2025年10月には一部仕様向上とあわせて400台限定となる特別限定車の400R Limitedを発表。 デビューから10年以上も経過すれば新鮮さが薄れて飽きられてくる……のが一般的だが、V37型はさにあらず! その進化はまだ止まりそうにない。4代目トヨタ・プリウスはMC後のスタイリッシュなフォルムでさらにブレイク!低重心パッケージによるエモーショナルなスタイルが採用されたデビュー当初の4代目プリウス。ややアクの強いデザインが賛否両論を巻き起こした “もっといいクルマづくり”の実現に向けたクルマづくりの構造改革であるToyota New Global Architecture(TNGA)の第1号車として投入された4代目プリウスも、スカイラインと同様にマイナーチェンジが功を奏した1台といえる。 歴代より実現してきた優れた環境性能にさらなる磨きをかけ、世界トップレベルの低燃費を実現した4代目。 また、低重心パッケージに加え、ボディねじり剛性を約60%向上させた高剛性ボディやダブルウィッシュボーンリアサスペンションの新採用などで走る楽しさや快適性も実現し、ユーザーから好評を博した。 その結果、発売から約1カ月の時点で受注台数が約10万台という好調な立ち上がりも記録した。 その後、2018年12月に行われたマイナーチェンジによって、さらにプリウスの人気は拍車がかかることに。 というのも、4代目がデビューした当初はデザイン面、とくにフロントまわりの評価がいまひとつだった。 しかし、それを解消するようなグリルやバンパー、ランプ類などの意匠の変更がマイナーチェンジで行われ、かつ踏ん張り感のあるシルエットに生まれ変わったのだ。 また、昼間の歩行者も検知対象とするプリクラッシュセーフティをはじめ、車線を逸脱しそうな際にステアリング操作をアシストするレーンディパーチャーアラート、全車速に応じて追従走行を支援するレーダークルーズコントロール、夜間の見やすさをサポートするオートマチックハイビームをセットにした衝突回避支援パッケージの“Toyota Safety Sense”も全車に標準装備。 その結果、販売台数は2018年が11万5462台だったのに対して、2019年は12万5587台に。あわせて、2019年の年間登録車販売台数でも1位を獲得した。デビューから1年後のMCでエンジンが大幅に進化したマツダ・CX-5世界累計生産台数と販売台数の双方において、2025年末までに500万台を達成したCX-5。これはファミリア、アクセラ(現MAZDA3)に続く3車種目の記録となる 2025年7月10日にマツダ・モーター・ヨーロッパが次期モデルを初公開したCX-5。国内では今春発売と噂されているが、実は2017年2月に登場した2代目もマイナーチェンジで大化けした1台。 つややかさと精悍さを融合させた外観と、すべての乗員が心地良さを感じられる内装に進化した2代目。 “成熟した骨格”、“品格のあるフォルム”、“仕立ての良い質感”の3つを軸につくりあげたエクステリア&インテリアもさることながら、人馬一体がさらに深化した走行性能も大きな魅力だった。 また、車両運動制御技術“SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS”の第1弾となるG-Vectoring Controlを搭載し、ドライバーの意のままのパフォーマンスフィールと優れた静粛性や乗り心地など、同乗者の快適さも両立する走行性能も実現。 パワートレーンは走りの滑らかさと静かさを進化させたディーゼルエンジンのSKYACTIV-D 2.2をはじめ、ガソリンエンジンのSKYACTIV-G 2.5とSKYACTIV-G 2.0の3種類が設定された。 それゆえに受注も好調で、予約開始から約1カ月半で月間販売計画台数の2400台に対して9055台を記録した。 その後、2018年2月に商品改良を発表したが、ガソリンエンジンには耐ノック性を向上させるエッジカットピストンや静粛性の向上に貢献する低抵抗ピストンなどの新技術を、SKYACTIV-G 2.5には4気筒のうち2気筒を休止させて軽負荷領域の実用燃費の向上に貢献する気筒休止技術をマツダとして初採用。 加えて、ディーゼルエンジンのSKYACTIV-D 2.2にも少量の燃料を多段かつ高圧で微細噴霧化して噴射して静粛性・燃焼効率・高い環境性能を実現した急速多段燃焼などの技術を採用。 “見た目はデビュー時とほぼ同じなのに中身は別モノ”と評価をさらに高める結果となった。