1971年式フェアレディZ Gノーズ改造車がオークションに登場
1971年式の日産「フェアレディZ」がアメリカのオークションで発見されました。
一体どのような個体なのでしょうか。
【画像】カスタムがカッコいい!1971年製「フェアレディZ」右ハンモデルを写真で見る(26枚)
米国オークションに登場した1971年製日産「フェアレディZ」のカスタムカー
初代フェアレディZ(S30型)のデビューは1969年のことで、それまでのスポーツカーの枠を超えて、広範な市場をターゲットにしたスポーツカーとして位置付けられました。
発売されると、その低くワイドなスタイルと、6気筒エンジンによる高いパフォーマンスで、多くのスポーツカー愛好者を魅了。特に北米市場で大きな成功を収め、日産のブランド力は一気に高まりました。
また、初期の「240Z」はモータースポーツの世界で活躍したことでも知られます。
初期のモデルは、2.4リッターの直列6気筒エンジンを搭載し、前期型とは異なる改良が施されました。そのため、パフォーマンスと日常使いのバランスが取れており、特に人気があるモデルです。
そんなフェアレディZですが、今回オークションに出品されたのは、1971年式のフェアレディZの「Gノーズ改造車」です。
元々、この個体は1980年代に米軍の兵士によってコロラド州に輸入され、後に再構築されたという経緯があります。
Gノーズは、日産フェアレディZに装着されることが多いカスタムパーツで、FRP製の一体型フロントバンパーが特徴です。
スポーティでアグレッシブなデザインに加え、空力性能を向上させ、モータースポーツでの使用にも適した改造となっています。Gノーズ「エアロダイナノーズ」とも呼ばれています。
そしてこの個体は、Gノーズのフロントエンドの他にも、さまざまなカスタムが施されていることも特徴的です。
具体的には、フロアパンやロッカーパネル、フレームレールが交換されています。
また、オーバーフェンダーフレアと、Z432スタイルのリアスポイラーも追加されており、非常に目を引くデザインです。
エンジンには、L28型の3.1リッターエンジンが搭載されており、ポートシリンダーヘッド、Haltech 750エンジン管理システム、EFIハードウェアなどが組み込まれています。
このエンジンの改造により、より強力な出力を発揮することができ、走行性能は格段に向上しました。
オリジナルの魅力を失わないカスタムカーだが
性能面でさらに注目すべきは、車両のホイールとサスペンションの改造です。
米国オークションに登場した1971年製日産「フェアレディZ」のカスタムカー。エンジンは換装されている
Volk Racingの16インチTE37Vホイールが装着されており、タイヤは前225/50、後245/45のファルケン製が使用されています。
また、サスペンションは32ウェイ調整可能なコイルオーバーが採用され、走行性能の向上に寄与。さらに、ウィルウッド製の4ピストンキャリパーと組み合わせた300ZXからのフロントディスクが搭載されており、ブレーキング性能にも優れています。
インテリアには、茶色の革張りのレカロLXフロントバケットシートが装備されており、車内空間は高級感とスポーツカーらしさが融合した雰囲気です。
さらにHaltech ECUからの情報を表示するデジタルスクリーンが備わっています。
走行距離はメーター読みで約1万8000マイル(約2万8000km)とされていますが、総走行距離は不明です。
車両の全体的な状態も良好であり、修復と改造を施したものの、オリジナルの魅力は失われていません。
世界的にファンの多い初代フェアレディZは、スポーツカーとしての魅力が特に重視されています。今回のようなオリジナルを尊重したカスタムであれば、ファンからも極めて好意的に受け止められるようです。
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今回、このフェアレディZは2025年1月22日にアメリカのオークションで落札されました。20件の入札がありましたが、最低落札価格のは3万2250ドル(日本円で約460万円)には届きませんでした。
Source: Gノーズが懐かしい! 初代「Z」が米国オークションで発見 オバフェンに車高調…Zカーらしいカスタムがされた半世紀前の個体の“価値”とは