2025年10月4日、マツダから2つの限定モデル「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER」そして「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12R」が登場しました。なかでも200台限定のハイパフォーマンス仕様「12R」は抽選販売ということで、手に入れるには「強運」も必要だったモデル。実際、約9500件の応募があったともいわれており、その狭き門ぶりはちょっとした話題になりました。ただ、もうひとつの2200台限定モデルは先着順。抽選に漏れた人、あるいは「熱い走りのロードスター」を求める人にも、まだチャンスが残されている可能性も。はたしてまだ買うことができるのでしょうか。 ■国内初の2.0L仕様!! 専用装備も充実して約530万はお買い得!!2200台限定の 「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER」(以下「MSRロードスター」)は、国内仕様のソフトトップのロードスターとしては初となる2.0リッター直列4気筒「SKYACTIV-G 2.0」搭載し、最高出力は184PS/最大トルク205Nmを発揮するモデルです。6速MT、車重約1070kgと、軽快なロードスターらしさをそのままに、余裕のパワーを手にした万能パッケージで、価格は税込526万5700円です。Yahoo! 配信用パラグラフ分割 MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER。12Rに比べると幾分マイルドに思える仕様かもしれないが、走りの実力はしっかり高められたスポーツカーだ その最大の魅力は、なんといっても、国内ソフトトップ初の2.0Lエンジンという希少性。ロードスターの歴史に新たな1ページを刻む仕様であり、184PSという出力も、日常の通勤、週末のワインディング、たまのサーキットまでこなせる、ちょうどよい振り幅の広さ。6速MTも相まって、ロードスター本来の楽しさを損なうことなく、従来の1.6Lエンジンよりも「余裕」がプラスされた味付けです。Yahoo! 配信用パラグラフ分割 MAZDA SPIRIT RACING ROADSTERのインテリア。専用品の数々とロゴだけでも気持ちが高ぶる 約526万円という価格も手が届く設定で、専用エアロパーツ(フロント/サイド/リアスカート、リアスポイラー等)や専用チューニングされたビルシュタイン製サスペンション、ストラットタワーバー、アルカンターラを用いたインテリア、専用セミバケットシート、専用フロアマット、キーシェル、ホイールナットセットなど、「特別な一台を所有する喜び」をしっかり満たしてくれる装備を備えることを考えれば割安感すらあります。「12Rほどストイックではないが、走りの実力はしっかり高められた限定ロードスター」というのが、このMSRロードスターです。 ■サーキット前提のハイエンド ヒールアンドトゥ時の回転上昇アシストなど「玄人向け」の装備も一方の200台限定の 「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12R」(以下「12R」) は、サーキット走行に対する本気度が桁違い。同じエンジンをベースにしながら、吸気・排気系を徹底的に見直し、手作業による吸気ポート研磨、吸入効率向上、4-1排気化などでパワーとレスポンスを徹底追求。最高出力は200PS、最大トルクも215Nmへと引き上げられています。Yahoo! 配信用パラグラフ分割 MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12R。サーキットを本気で走りたい人も満足できる仕様だ 車両の仕立ても、専用鍛造ホイールの「TE37」や、専用エアロ、手塗り結晶塗装のエンジンフード、専用デカール、シリアルナンバープレート、RECARO製フルバケットシートなど、ひとつひとつがレーシングマインドの塊。車重も約1,050kgへと軽量化されています。さらに、ヒールアンドトゥ操作時の回転上昇アシスト、スピードリミッター解除、ブレーキオーバーライドシステム解除といった「玄人向け」の制御まで用意されており、「走りの道具」としての妥協がありません。Yahoo! 配信用パラグラフ分割 価格は税込761万2000円。少々値が張りますが、そのぶん特別な一台に仕上がっているといえます。 ■12Rに届かなくても 日常も大切にするならMSRが最適解MSRロードスターが「日常からワインディングまで楽しめるオールラウンダー」なら、12Rは「サーキットを本気で攻めても満足できるピュアスポーツ」です。Yahoo! 配信用パラグラフ分割 12Rを手に入れることができず、残念に感じている人は少なくないかもしれませんが、ロードスターの軽快さと2.0Lの余裕、そして限定という特別感のあるMSRロードスターは、日常との親和性が格段に高く、「走りも楽しみたい」「でも日常も犠牲にしたくない」「せっかくなら特別なロードスターが欲しい」 という人にとって、MSRロードスターは最適解といえます。しかしながら、12月初旬に日本に住む知人にディーラーへ問い合わせてもらったところ、こちらも既日完売だったそう。どうしても手に入れたい場合は、キャンセル待ちか追加生産の情報を待つほかありません。Yahoo! 配信用パラグラフ分割 平日の通勤も、休日のワインディングも、時にはサーキット走行もこなせる。ロードスターの軽快さを保ちつつ、2.0Lエンジンの余裕が加わった「ちょうどいいスポーツカー」であるMSRロードスターを手に入れたオーナーは、きっと充実したカーライフを送っていることでしょう。本当にうらやましい限りです。Text:立花義人、エムスリープロダクション Photo:MAZDA