3代目へと進化したマツダの屋台骨を支えるヒットモデル 2025年10月29日、マツダは「ジャパンモビリティジョー2025」のプレスデーにおいて、新型「CX-5」の欧州仕様を日本初公開しました。マツダ新型「CX-5」(欧州仕様)【画像】「えっ!…」心臓部はすべてハイブリッド化! これが3代目となったマツダ新型「CX-5」の欧州仕様です(30枚以上) マツダ「CX-5」は、これまで世界100か国以上、450万人以上の人々に愛されてきたミッドサイズのクロスオーバーSUVです。 その初代モデルは2012年に2月に誕生。マツダ独自の“スカイアクティブ”テクノロジーを全面的に採用した第1弾で、ハイレベルの走行性能と優れた環境性能、さらに、生命感をカタチにする“魂動(こどう)-SOUL of MOTION-”デザインなどが相まって大ヒットを記録しました。 2代目となる現行モデルは、2016年12月に誕生。スポーティで都会的なルックス、“人馬一体”感の走り味、上質なインテリアなどにより、マツダの現ラインナップで最量販車種に成長しています。 現地時間の2025年7月10日に欧州で世界初公開された3代目となる新型は、“新世代エモーショナル・デイリーコンフォート”が開発コンセプト。魂動デザイン、人馬一体の走りといった「CX-5」の美点を継承し、さらに深化させるべく、室内空間の広さや使い勝手、乗り心地、静粛性などあらゆる面を進化させ、快適な移動をサポートします。 さらに、一新されたヒューマン・マシン・インターフェイス、より進化した先進運転支援システム(ADAS)などにより、乗る人すべてが安心・安全・快適にドライブを楽しめるクルマを目指したといいます。 そのデザインコンセプトは“ウェアラブルギア”。文字どおり、ユーザーが身にまとうように気軽に乗れて、どこへでも行けて、どんなシーンでも使えるクルマを目指しているほか、ユーザーが秘めた冒険への思いに対して背中をそっと押してくれる、そんなデザインにしたといいます。 新型のルックスは、シャープになったヘッドライトやL字型のリアコンビネーションランプ、リアの中央に備わる「MAZDA」という英文字のレタリングが目を惹く一方、ひと目で「CX-5」と分かる“らしさ”満点のプロポーションとなっています。 ちなみに欧州仕様の新型「CX-5」のボディサイズは、全長4690mm、全幅1860mm、全高1695mm。日本仕様の現行モデルは全長4575mm、全高1845mm、全高1690mmですから、115mm長く、15mmワイドで、5mm背が高くなっています。 注目したいのは、前後方向への拡大。現行モデルはライバルと比べて“小さめ”なのがある意味、特徴でしたが、新型はライバルとほぼ同じ全長となり、その分、リアシートの居住性アップなど機能性向上に充てられています。マツダ新型「CX-5」(欧州仕様) そんな新型「CX-5」のインテリアは、現行モデルと比べて見た目の上質感と先進性が向上しています。 なかでも特徴は、大型のセンターディスプレイの採用。ドライビングの際にノイズとなる不要な装飾やスイッチ類を排除した結果、エアコンの操作スイッチなどもここに集約され、スッキリとした印象に仕上がっています。 また、センターディスプレイが現行モデルより手前に位置し、各種機能をタッチパネルで操作するようインターフェースが改められたことから、現行モデルではセンターコンソールに備わるインフォテイメント操作用ダイヤルが消滅。 そのスペースは(撮影車では)スマホ充電スペース充てられるほか、インフォテインメントシステムにはGoogleを搭載するなど、イマドキの進化を遂げています。 そんな新型「CX-5」は、115mm拡大された全長はすべてホイールベースの延長に充てられているのが印象的です。 これにより、後席乗員のひざ回りスペースが64mm広がったほか、リアドアの開口部が上下左右に広がり、リアシートへの乗降性が格段に向上しています。 さらにラゲッジルームは、奥行きが45mm伸びるなどクラストップレベルのフロア面積と荷室高を実現。リアシートを使用した状態でも、4個のスーツケースを積載できるほか、ベビーカーを縦方向に積載することが可能となっています。一体感と快適性を両立したドライビング体験 欧州仕様の新型「CX-5」は、パワーユニットにマイルドハイブリッド機構“Mハイブリッド”を組み合わせた2.5リッター直噴ガソリンエンジン+6速ATをひとまず採用しています。マツダ新型「CX-5」(欧州仕様) これは、出足のよさとさらなるスムーズさを両立したパワーユニットで、燃費は現行「CX-5」の2リッターガソリンエンジンを凌駕するといいます。 またマツダは、2027年以降の導入を目標に、新世代エンジン“スカイアクティブZ”とマツダ独自の新ハイブリッドシステムを組み合わせた新しいパワーユニットを開発中。“スカイアクティブZ”は、マツダがこれまで培ってきたガソリン/ディーゼル両ユニットの技術を発展的に融合したエンジンで、モーターとの組み合わせにより豊かな低速トルクと伸びのよさを両立。また、最新のエミッション規制に対応するほか、カーボンニュートラル燃料への対応も可能といいますから、期待が高まります。 ちなみにシャシーは、フロントにマクファーソンストラット式、リアにマルチリンク式のサスペンションを採用しています。* * * 今回、日本初公開となった新型「CX-5」はあくまで欧州仕様です。2026年中に発売されるという日本仕様はどんな進化を遂げているのか注目したいところです。