30/04/2025 · 4 ヶ月前

0-100km加速4秒×1,300リットルの積載性…“速くて積める”NIO「ET5t」はEVの新スタンダードになるか

引用:モーターフレックス

中国のプレミアム電気自動車ブランド「NIO」が、2025年の上海モーターショーでET5tを展示した。車体の全長は4,790mmで、テスラ・モデルYと全く同じだ。ただし、ワゴン形状を採用することで、よりスタイリッシュな外観と多様な実用性を強調しているのが特徴である。

引用:モーターフレックス

ET5tは基本的に、セダンバージョンのET5とデザインを共有している。元々スリムさを強調したデザインだったため、ワゴンでありながらシューティングブレークに近い印象を与える。車体全体は角がなく滑らかに繋がっている。リアフェンダー部分には、筋肉質を連想させるボリューム感も感じられる。

引用:モーターフレックス

グリルレスの鋭い前面はくさび形を成し、スリムさを強調している。ヘッドライトは上下に分離され、最新のトレンドに沿っている。デイタイムランニングライトは技術力を誇示するかのように薄く設計され、メイン光源は小さく配置されて目立たないようになっている。安定感のある後部デザインは、リアランプを左右に広げることでスポーティな印象を演出している。リアランプのグラフィック中央部分は薄く削られ、デザインの単調さも軽減されている。

引用:モーターフレックス

インテリアは、ミニマリズムと先端技術が融合している。棚のようなダッシュボードは層を成し、その間にエアコン吹き出し口が配置されている。必要最小限の物理ボタンを除く全ての機能は、大型インフォテインメントディスプレイに集約されている。UI/UXは業界最高水準で、多くの機能を直感的に操作できる利便性も備えている。

引用:モーターフレックス

最も目を引く要素は、間違いなくダッシュボード上部に位置する小さな顔だ。「ノミ」と呼ばれるAIアシスタントである。乗員が車内に入るたびに愛らしい目笑で出迎え、自然言語での要求に応じて車の様々な機能を活用できるよう支援する。騒がしいイベント会場内でもその認識率の高さに驚かされるが、キーボードでの言語入力が困難な中国の事情を考えると、音声認識技術の水準の高さがうかがえる。

引用:モーターフレックス

室内空間も申し分ない。特に2列目の空間は、同クラスの車では期待できないほどの膝周りと頭上スペースを確保しており、快適性が高い。柔らかなクッションは体重を十分に支え、適度に後傾した背もたれも快適さを演出している。特に、2列目乗員の頭上まで続くガラスルーフは、開放感を最大限に高めている。

引用:モーターフレックス

さらにワゴン形状を活かし、トランクスペースの利便性も高い。容量は標準で450リットル、2列目シートを倒すと最大1,300リットルまで拡張可能だ。整然とした空間構成により、実際の使い勝手は数値以上のレベルである。トランクの段差がないため、重い荷物の出し入れも容易だ。ワゴンの設計に対する綿密な考察の跡が、随所に見られる。

引用:モーターフレックス

パワートレインはデュアルモーター構成を採用。前輪150kW、後輪210kWの電気モーターを搭載し、合計360kW(489馬力相当)を発揮する。これにより、静止状態から時速100kmまでの加速はわずか4.0秒で達成可能だ。

引用:モーターフレックス

バッテリーは75kWh、100kWh、150kWhの3種類が用意されている。それぞれ満充電時の走行可能距離は、中国基準で550km、700km、1,000kmとなる。価格は298,000元(約584万9,364円)からスタートする。

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