新型はスタンダードグレードもかなり魅力的 先日、カワサキの人気ネイキッドバイク「Z900RS」の新型が発表されました。日本での発売は2026年2月の予定で、詳細なスペックは明らかになっていないものの、早くも注目を集めています。 日本仕様には「Z900RS ブラックボールエディション」と「Z900RS カフェ」、そし「Z900RS SE」の3グレードが設定されていますが、それぞれどんなモデルなのでしょう? どんなライダーに向いているのかを含め、特徴を掘り下げてみたいと思います。【画像】「えっ!…」3グレードそれぞれに個性的! これがカワサキの新型「Z900RS」シリーズです(30枚以上) その前に、シリーズ全体のおさらいから。新型「Z900RS」シリーズのルックスは、先代モデルからレトロなネイキッドスタイルを継承しています。 そのため、一見しただけでは進化の度合いが分からないのですが、実は中身は別物に。スロットルが電子制御式となり、シフトアップ&ダウンに対応するクイックシフターやクルーズコントロールも標準装備されています。 車体の姿勢を感知する6軸のIMUも新たに装備され、コーナリング時などの車体姿勢に応じてトラクションやブレーキをコントロールできるようになっています。 細かい部分では、エキゾーストパイプの取り回しなども変更されていて、マフラーも先代より長くなっています。 そんな新型「Z900RS」シリーズには3つのグレードが設定されています。 スタンダードモデルといえるのが「Z900RS ブラックボールエディション」で、カラーはエボニーのみを設定。価格(消費税込、以下同)は152万9000円です。カワサキ新型「Z900RS」シリーズ その名のとおり、細かい部分までブラック仕上げとなっているのが特徴。車体の主な部分はすべてブラックアウトされていて、シルバーのパーツなどはほとんど採用されていません。 マフラーもメイン部分はつや消しブラック仕上げとなっていて、ヘッドライトリムやメーターのベゼル、先代モデルより低く短くなったハンドルなどもブラックでコーディネートされています。 ガソリンタンクはもちろんのこと、キャップの部分までブラック仕上げ。タンク天面には「Black Ball Edition」のレタリングが、これまた黒文字で入れられています。カワサキ新型「Z900RS ブラックボールエディション」「Z900RS」は年式によってカラーが異なり「あの年式の、あのカラーが好きだった」なんて声をよく耳にしますが、ここまでブラックにこだわったモデルは、後年まで支持されることは間違いないでしょう。 単なるスタンダードモデルではなく、選ぶ価値のある1台に仕上がっているので、個性あるバイクに乗りたいというライダーにおすすめです。「カフェ」や上級グレード「SE」の特徴は? 続いてフォーカスするのは、ビキニタイプのカウルを装着した「Z900RS カフェ」。こちらはシートもシングルシートを思わせる形状となっているのが特徴です。 ハンドルはグリップ位置がさらに低い形状となっていて、まさにカフェレーサーを想起させるルックス。価格は154万円です。 上記の違いによってライディングポジションが前傾気味なので、バイクと一体感のある姿勢を好む人に向いています。カワサキ新型「Z900RS カフェ」 また、今回発表された新型「Z900RS カフェ」は、過去の名車「マッハ」シリーズをオマージュしたグラフィックが採用されているのもポイント。タンクの「KAWASAKI」ロゴもこのモデルだけ転写フィルムで表現されているので、このスタイルに魅力を感じるライダーは少なくないでしょう。 そして、上級グレードである「Z900RS SE」は、グレードアップした足回りや豪華な装備が魅力のグレードです。 リアの足まわりには、オーリンズ製のS46ショックを採用。上質な路面追従性と緻密なセッティングが可能なサスペンションで、ワンランク上の走りを味わえそうです。 フロントブレーキは、ブレンボ製のラジアルマウントキャリパーと、それに合わせたメッシュホースが採用されており、高い制動力とコントロール性を実現。 そのほか、前後2カメラのドライブレコーダーや、USB-Cソケットも標準装備されています。 カラーはメタリックスパークブラックのみの設定。かつての「Z1」や「Z2」にも採用され、シリーズの中でも人気の高い“火の玉カラー”と呼ばれる色合いです。「『Z900RS』に乗るならこのカラーでしょ」と考えている人も多いのではないでしょうか。カワサキ新型「Z900RS SE」 気になる価格は183万7000円。装備の充実ぶりを考えると買い得感の高い設定です。購入後にカスタムすることを考えていて、それらが始めから装備されているパーツと一致するライダーにはねらい目のグレードといえるでしょう。