ホンダは2027年導入予定の850ccエンジンのテストを実施。しかし、悪天候によって不完全燃焼な内容となってしまった。 MotoGPは長らく1000ccエンジンでの戦いが続いてきたが、2027年から導入される新レギュレーションで、850ccへダウンサイズされることになっている。参戦メーカーは既に次々シーズンを見据え、開発を進めている。 ホンダは2025年のクリスマス前に、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで850ccエンジンのテストを実施。持ち込まれたマシンは、従来の2026年型をベースに空力デバイスを減らし、そこに850ccエンジンを搭載したものとなっていた。 テストには中上貴晶が参加し、ここでデータを集める予定だった。しかしテストが予定されていた3日間は雨に見舞われてしまい、850ccエンジンでの実走行を計画通りに行なえなかったことが、motorsport.comの調べで分かった。 情報筋によると、2027年からMotoGPのタイヤを供給するピレリのウエットとドライ両方のタイヤを試したという。しかし、ドライ用のスリックタイヤではわずか数周しか走ることができず、有意義なデータ収集ができなかったようだ。 ホンダにとっては今回が、コンセッションのグループDで使える最後の優遇措置下でのテストだった。2025年にパフォーマンスを改善したホンダは、最終戦バレンシアGPで獲得可能ポイントの35%を達成。これによってグループC(KTMやアプリリアと同じ)に昇格したのだ。その結果ホンダは、この数年間享受してきた自由なテストやアップデート規制の緩和などを喪失。テスト用タイヤも減少することになる。 ホンダは2026年中に現在は2回実施予定のピレリタイヤテストで、新タイヤを試すことになる。そして2027年向けのマシン開発も、割当られたタイヤ本数の中で進めていかなければいけない。関連ニュース:MotoGP【動画】ホンダMotoGP、新時代のエンジン音を公開MotoGPドゥカティ”王朝”を担うタルドッツィ、チーム離脱の憶測を一蹴「内部の噂なんて存在しない」 友だち追加Follow @MotorsportJP