14/09/2025 · 2 日前

ホンダ「NSR250R SP」(MC21・1990年)を解説! 2500台限定で登場したキャビンカラー|1992年までに登場したSPモデルとそのカタログを掲載

ホンダを代表するオートバイの1台、当時登場したレーサーレプリカの中でも代表格としても挙げられるホンダ NSR250R。その性能は他を凌駕するものがあり、当時はもちろん、今もなお多くのファンを持つ。この記事では、1990年に登場した限定カラーの「NSR250R SP」を解説するほか、当時の製品カタログも掲載する。

文:太田安治、オートバイ編集部/写真:赤松 孝、松川 忍、南 孝幸/協力:Bikers Station、H&L PLANNING

▶▶▶写真はこちら|ホンダ「NSR250R SP」(MC21)(13枚)

ホンダ「NSR250R SP」(MC21・1990年)特徴

Honda NSR250R SP(MC21) 1990年総排気量:249.6cc エンジン形式:水冷2スト・クランクケースリードバルブV型2気筒 総排気量 249㏄ シート高:770mm 車両重量:152kg販売当時価格:71万9000円

プロダクションレースでの成績がセールスに直結した時代

1980年代から1990年代にかけてのレーサーレプリカブームをけん引したのは、当時の熱狂的なロードレース人気だった。

中でも2スト250cc、4スト400ccの市販車をベースに、改造が大幅に制限されたマシンで争われるプロダクションレースは、ベースマシンのポテンシャルがリザルトに直結するクラスで、その成績がオートバイの売り上げに影響を及ぼし、メーカーとしても無視できないクラスとなる。

画像: ホンダ「NSR250R SP」(MC21・1990年)特徴

しかし、改造が厳しく制限されているだけにメーカーとして手を加えることはできない。そんな状況の中で生まれたのが、あらかじめレース向けの装備を搭載した、いわゆるSP仕様だった。

ホンダ「NSR250R SP」(MC21・1990年)各部装備・ディテール解説

フリクションロスが少なく、ダイレクトな断続フィーリングを特徴とする乾式クラッチもSP仕様ならではの装慨。

伸び側の減衰力調整機構が採用されたSPのフロントフォーク。ブレーキはキャリパー形式、ディスク径などに変更はない

1988年に登場したSPモデルに量産車初採用となったマグテックホイール。ノーマルに比べて前後で約1.5kgも軽量化された。

ホンダ「NSR250R SP」(MC21・1990年)主なスペック・販売当時価格

ホンダ「NSR250R SP」(MC21)カタログ

▶1990年 ホンダ「NSR250R SP」(MC21)カタログ

画像1: ホンダ「NSR250R SP」(MC21)カタログ

画像2: ホンダ「NSR250R SP」(MC21)カタログ

台数限定で登場した豪華装備が魅力のSPモデル

MC21最初の「ファイティングレッド×ロスホワイト」カラーのSP仕様は2500台限定で登場(当時販売価格:71万9000円)。

前年に岡田忠之選手が全日本タイトルを獲得した「キャビンレーシング」カラーを採用。カタログは1枚もので裏面に乾式クラッチやマグネシウムの前後ホイール、減衰力を調整できる前後ショックを備えるといったSP独自の仕様を説明。

ファイティングレッド×ロスホワイト

1990年の12月に登場した下の「ロスホワイト×ファイティングレッド」のSPモデルは全日本ロードレースで伊藤真一選手が駆っていたNSR500と同じペンタックスカラーで登場。1500台限定だった(当時販売価格:73万円)。

ロスホワイト×ファイティングレッド

▶1992年 ホンダ「NSR250R SP」(MC21)カタログ

画像3: ホンダ「NSR250R SP」(MC21)カタログ

今もなおファンの多いファクトリーレプリカ

1992年1月に1500台限定(当時販売価格/税抜:73万円)で登場したSPのもの。青みがかっているがカタログそのものがこの色だ。

ワイン・ガードナー(上左)とミック・ドゥーハン(同右)とでNSR500からのイメージを強調する。

ブルー/ホワイト

フラッシュカラー・スペシャル

上のSPモデルは1992年7月に900台限定(当時販売価格/税抜:77万7000円)で登場したフラッシュカラー・スペシャル。

STD、SP共に1992年のワークスマシンのカラーリングデザインをイメージしたブラッシュ(刷毛塗り)模様で、使用されるレッドは同年4月に発表されたハイグレードロードスポーツバイク「NR」で開発された赤色・高彩度塗装が施されていた。

画像4: ホンダ「NSR250R SP」(MC21)カタログ

文:太田安治、オートバイ編集部/写真:赤松 孝、松川 忍、南 孝幸/協力:Bikers Station、H&L PLANNING

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