高速も走れる150cc級スクーターの魅力 各メーカーから排気量が126cc〜250cc以下の原付二種ではない区分のスクーターが展開されています。 どのようなメリットや人気があるのでしょうか。【画像】コスパ良し! 走り良し! 人気の「150cc級スクーター」3台を写真で見る(38枚)ヤマハ「NMAX155」 125ccまでは原動機付自転車で高速道路を走れませんが、150cc前後では軽二輪となり、高速道路やバイパスを利用できるため移動時間の短縮が可能です。 加えて、購入価格は250ccクラスより抑えられ、軽自動車税は年3600円、しかも車検は不要と、経済性にも優れます。こうした条件が、高速対応と維持費の軽さを両立させる150cc級の魅力を際立たせています。 メーカーにとっても150cc級は、タイやインドネシアなど二輪大国でベストセラーを占める排気量帯です。グローバルモデルを共通プラットフォームで展開すれば、開発費を抑えながら台数効果を狙えます。 また、ヤマハ「NMAX155」のように、ひとつの車体で100か国以上をカバーする例もあり、国内仕様も世界仕様と歩調を合わせる形でアップデートが進んでいます。 それでは、この区分のスクーターにはどのようなモデルがあるのでしょうか。 まずひとつ目が前出のNMAX155です。ヤマハ「NMAX155」 NMAX155は、MAXシリーズ伝統のブーメラン形状サイドカバーを刷新し、後方から前方へ流れる鋭いラインで力強さを演出します。 ハンドル回りにはイグニッションONのアニメーションが映えるフルデジタルディスプレイを採用し、専用アプリY-Connectと連携すれば通話や通知、ナビ情報を表示できます。 足回りは前110/70-13、後130/70-13のチューブレスタイヤを装着し、前後油圧ディスクブレーキを組み合わせました。 パワーユニットはBLUE COREエンジンと電子制御CVTであるYECVTの組み合わせにより、ボタン操作で即座に減速比を変え、追い越しや下り坂でもリニアなレスポンスを実現します。 車体は全長1935mm×全幅740mm×全高1200mmで、ホイールベース1340mm。メーカー希望小売価格は45万9800円(税込、以下同)です。原付二種からのステップアップを考えるライダーに最適 ふたつ目はホンダ「PCX160」です。ホンダ「PCX160」 流麗なボディにLEDヘッドライトと薄型LEDテールランプを組み合わせ、光の演出で存在感を引き立てます。 コクピットには視認性に優れたメーターパネルを配置し、HSTCやABSの作動状況を分かりやすく表示します。 足回りはフロント14インチ、リア13インチタイヤをユニットスイング式サスペンションと組み合わせ、フロントブレーキにはABSを標準装備しました。 動力源となるeSP+エンジンは滑らかで力強い出力特性を備え、アイドリングストップシステムが燃費と排出ガスを抑制します。 スマートキーシステム、USBソケット、広いシート下ラゲッジスペースなど、日常を支える機能も充実しています。車体サイズは全長1935mm×全幅740mm×全高1125mmで、ホイールベース1315mm。価格は46万2000円です。 3つ目はヤマハ「X FORCE」です。ヤマハ「X FORCE」 X FORCEは“Master of Street Scooter”を掲げ、前後オーバーハングを切り詰めたアグレッシブなシルエットを採用しました。 幅広モタード風バーハンドルがタフさと俊敏性を両立し、デュアルヘッドライトのフロントフェイスと薄型LEDテールランプが街中で際立ちます。 足回りには120/70-13と130/70-13のチューブレスタイヤを装着し、前後油圧ディスクブレーキを備えました。155ccのBLUE CORE水冷エンジンは軽量ボディを引き立て、通勤から高速道路ツーリングまで幅広いライフスタイルに対応します。 スマートフォンとつながるY-Connectは、最終駐車位置やメンテナンス時期を表示し、ライディングログも記録します。車体は全長1920mm×全幅760mm×全高1120mmで、ホイールベース1340mm。メーカー希望小売価格は40万7000円(税込)です。※ ※ ※ 150cc級スクーターは、高速走行の自由度と経済性を兼ね備え、都市生活とツーリングを一台でこなせる実用的なカテゴリーです。 NMAXは電子制御CVTによる走りの高揚感、PCXはeSP+エンジンと充実装備、X FORCEはコンパクトなスポーツ性とユーティリティを備え、それぞれ異なる個性を示しています。 自分のライフスタイルに合った一台を選べば、移動の幅が大きく広がるでしょう。維持費の軽さも魅力で、原付二種からのステップアップを考えるライダーにも最適です。