新車が買えればそれに越したことはないが、予算に限りがある……という人も決して少なくないはず。だったら、見た目が型落ちであることをさほど感じさせないクルマを選んでみてはどうだろうか? 【画像ギャラリー】ユーズドでも“時代遅れ感ゼロ”なクルマって?(15枚)文:FK/写真:トヨタ、マツダ、三菱自動車、ホンダリフレッシュサービスが充実している「TOYOTA 86」をあえて選択するのも一考軽量・コンパクト・低重心・低慣性がもたらす、異次元のハンドリングと爽快なシフトフィールを実現したTOYOTA 86 2009年の第41回 東京モーターショーに出展されたFT-86 Conceptが、ほぼそのままの形で市販化されたTOYOTA 86。 スバルと共同で開発されたTOYOTA 86のネーミングは、今なお人気が高い4代目のカローラレビンとスプリンタートレノの車両型式である“AE86”に由来することは周知のとおりで、新旧ハチロクのサイズを比較すると、旧86に対して新86は全長+60mm、全幅+150mm、全高-35mmと車幅以外はほぼ変わらないサイズで2012年2月に発売された。 走りのキモとなる水平対向エンジンには筒内燃料噴霧の改善とポート噴射の併用によって混合気の均質性を上げて環境要求を満たしつつ、直噴エンジンの全負荷性能向上における利点を最大限に活用したD-4Sを水平対向エンジンで世界初採用。 加えて、エクステリアも空力性能の向上とも相まってよりエモーショナルなものであった。 価格も廉価グレードのRCが199万円、最上位グレードのGT“Limited”でも305万円と比較的リーズナブルだったことからセールスも好調な立ち上がりを示し、2012年2月の発表から1カ月で月販目標台数の7倍となる約7000台を受注した。 一方、2021年10月に登場したのが2代目のGR86。 FRスポーツ主張する機能美を追求したエクステリア、より運転に集中できる空間へと昇華したインテリア、2リッターから2.4リッターへの排気量アップにより動力性能を向上したエンジンなど、初代から大きく進化を遂げた。 が、パッと見ると2代目と大差がない、初代モデルのシルエット・スタイリングはいまなお一級品であり、古くなっても色褪せない軽快なハンドリングとダイレクトな操作感も健在。 また、全国のGRガレージでは初代を対象とした86リフレッシュサービスを展開していてアフターケアも万全なだけに、“あえて初代を選択する”のもアリかもしれない。新車の車両本体価格を考えると…三菱自動車の「デリカミニ」は中古の選択が得策か!?デリカらしいタフでギア感のあるSUVスタイリングとアウトドアでも使いやすい機能的で快適なインテリアがセールスポイントとなるデリカミニ 広々とした室内空間と力強い走りを融合させた三菱の人気ミニバン“デリカ”の名を冠した軽スーパーハイトワゴンとして、2023年5月に登場したデリカミニ。 Reliable & Active Super Height Wagon=“頼れるアクティブな軽スーパーハイトワゴン”をコンセプトとした1台は、デリカの名に相応しいギア感のあるSUVスタイリングがひと際目を惹く。 一方、インテリアは落ち着きのあるブラックをベースとした水平基調のインパネに、アクティブで明るい印象を与えるライトグレーをアクセントカラーとして配置。ワイド感を強調するとともに、トレイやドリンクホルダーも見やすくしており、使い勝手も良好だ。 加えて、アウトドアでの使用や小さい子どもがいる家庭での使用も想定し、汚れが付きにくくて通気性の良い撥水シート生地を採用。座面や背もたれ中央部も立体的なエンボス加工を施すことで、蒸れにくく座り心地の良い機能的なシートが採用されている。 そんなデリカミニは、2025年9月にフルモデルチェンジが発表され、翌10月から販売を開始。 初代のタフなデザインを継承しながら半円形LEDポジションランプの大型化、レーダーを内蔵してセンサー機能を向上させた新デザインのアッパーグリルなどが採用されているが、見た目は初代とほぼ変わらない印象を受ける人も多いはず。 しかし、初代からAピラーの角度を立てることによって、よりスクエアでワイドなスタイリングとなり、広々とした快適な室内空間も実現。また、しっかりと幅があり骨太な印象を与えるDピラーで安心感も表現されている。 他にも走行性能、安全性能、運転のしやすさ、使い勝手など全方位で細かい変更が加えられているデリカミニが、見た目が大きく変わっていないことから古臭さをいっさい感じず、かつ新車に比べれば間違いなく安く手に入る中古車を選んだほうが得策かも!?中身はまったくの別物だけど、見た目は“クリソツ”のホンダ「N-ONE」N360をモチーフにした親しみやすいハッチバックスタイルもさることながら、高性能なターボチャージャーを採用したDOHCターボエンジンを全グレードに設定し、軽快な走りも実現したN-ONE 初代モデルが登場したのは2012年11月。 1967年に発売されたホンダ初の市販軽乗用車であるN360をモチーフに、ホンダのクルマづくりの原点となるマン・マキシマム/メカ・ミニマム思想を受け継いだN-ONEは、発売後約1カ月で月間販売計画の約2.5倍となる2万5000台超えの累計受注台数を記録した。 一方、2代目が登場したのは2020年11月。 初代と同様にN360のデザインを継承した丸・四角・台形を基本の形と定めたタイムレスデザインをベースに、走る楽しさと安全性を感じられるデザインが追求された。 それゆえに、新旧モデルを見比べると前後バンパー、グリル回り、ヘッドライト、テールライトが変更されてはいるものの、クルマに詳しくない人にとっては“ほとんど同じように見える”のだ。 とはいいつつも、実は新旧モデルでは全高が異なっていて、初代の標準グレードが全高1610mmに対して2代目の全高はFF車が1545mm(4WD車が1570mm)。ことFF車においては立体駐車場が利用できるようになり、利便性が向上している。 一方、インテリアはというと楽しさとくつろぎが感じられるシンプルなデザインに刷新。 例えば、フロントシートは人の体に寄り添うような優しいフォルムのベンチシートが採用されていた初代に対し、2代目は体をしっかり支えて運転に集中できるセパレートタイプを採用。 インパネも要素を大胆にそぎ落としながらメーターから助手席側まで水平に広がる造形とし、ドライバーが的確に情報を取得・操作できるように異形2眼コンビネーションメーターが採用されている。 ステアリングホイール周辺にもさまざまなスイッチを配置したことで、見やすさと使いやすさが高められている。 また、2代目はターボ・NAともにエンジンが第2世代となり、プラットフォームも快適・安定したドライブが楽しめる第2世代へと進化。 安全装備も検知対象が増えたことで安全運転支援機能が大幅に進化を遂げている。 見た目以外は“新旧モデルはまったく別物”ながら、見た目だけでいえば、N-ONEこそ“古さを感じさせないモデル”の代表格といってもいいだろう。4代目トヨタ「プリウス」の低重心パッケージによるエモーショナルなスタイルはいま見ても新鮮2018年のマイナーチェンジで先進的なイメージを継承しつつも親しみやすく、より知的で洗練された内外装デザインに変更された4代目プリウス ひと目惚れするデザインと虜にさせる走りを兼ね備えたエモーショナルな1台へと大きな進化を遂げた現行の5代目プリウス。 なかでも12.3インチ大型ディスプレイ&19インチタイヤの採用や充実した快適・安全装備などから最上位グレード“Z”の人気が高いが、Zグレードのなかで最廉価となるハイブリッドの2WDモデルは車両本体価格387万500円と決して安くはない。 ならば、低重心パッケージに加え、ボディねじり剛性を約60%向上させた高剛性ボディやダブルウィッシュボーンリアサスペンションの新採用などで走る楽しさや快適性も実現した4代目を選ぶ……という選択はいかがだろうか? “もっといいクルマづくり”の実現に向けたクルマづくりの構造改革であるToyota New Global Architecture(TNGA)の量産モデルの第1号車として投入された4代目プリウス。 発売から約1カ月後の受注台数は約10万台という好調な立ち上がりを記録したが、2018年12月に行われたマイナーチェンジで4代目の人気はさらに拍車がかかることとなる。 というのも、デビュー当初の4代目はエクステリアデザインの評価がいまひとつだったが、2018年12月のマイナーチェンジでグリルやバンパー、ランプ類などの意匠変更を行うとともに踏ん張り感のあるシルエットに大きく生まれ変わったのだ。 また、昼間の歩行者も検知対象とするプリクラッシュセーフティをはじめ、車線を逸脱しそうな際にステアリング操作をアシストするレーンディパーチャーアラート、全車速に応じて追従走行を支援するレーダークルーズコントロール、夜間の見やすさをサポートするオートマチックハイビームをセットにした衝突回避支援パッケージの“Toyota Safety Sense”も全車に標準装備。 その結果、2019年の年間登録車販売台数で1位を獲得。もともとプリウスは先進的なエクステリアデザインも特徴のひとつだけに、いま見ても古臭さを感じることがないことも大きな魅力といえるだろう。マツダの「CX-5」は3代目の登場で2代目が買いやすくなることに期待“REFINED TOUGHNESS”(洗練された力強さ)をキーワードに「成熟した骨格」「品格のあるフォルム」「仕立ての良い質感」の3つを軸に内外装のデザインを追求したCX-5 2025年7月10日にマツダ・モーター・ヨーロッパが次期モデルを初公開したCX-5。 すでに国内でも先行予約受け付けが開始されており、デビューへのカウントダウンも始まっている。 一般的にフルモデルチェンジの後は旧型モデルの価格相場は下がる傾向にあるが、そこで狙い目となるのが2代目のCX-5ではないだろうか。 2016年12月に登場した2代目は、マツダがもつデザインと技術のすべてを磨き上げ、あらゆる領域で走る歓びを深化させたクロスオーバーSUVとして人気を博した1台。 発売前約1カ月半の受注台数は、2400台だった月間販売計画台数に対して9055台を記録した。 そんなCX-5は車両運動制御技術“SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS”の第1弾、G-Vectoring Controlを搭載するなどドライバーの意のままのパフォーマンスフィールと、優れた静粛性や乗り心地など同乗者の快適さを両立する走行性能を実現。 さらに、マツダ国内仕様車としては初採用となるマツダ・レーダー・クルーズ・コントロールによる0-100km/hの間での追従機能など、安全性能やヒューマン・マシン・インターフェースの領域でも大きな進化を遂げている。 が、しかし……それ以上にCX-5が古臭さを感じさせない要因として特筆すべきポイントは、やはりデザインにある。 “洗練された力強さ”をキーワードに掲げ、魂動のコンセプトをより高い次元へと昇華させることに挑戦して実現した艶やかさと精悍さを融合させた外観とすべての乗員が心地よさを感じられる内装は、今なお健在の仕上がりの良さが大きな魅力となっている。 2026年1月には世界累計生産台数と販売台数の双方が500万台に達したと発表するなど、マツダの稼ぎ頭ともいうべき人気を誇るCX-5。それゆえに中古車のタマ数も豊富で、選り取り見取りの買い手にとっては嬉しい状況にある。