ヒョンデ・インスターのフロントビュー。実車のエクステリアは樹脂材の積極活用などにより、彫りの深い造形(桜島をバックに筆者撮影) 2022年に日本の乗用車市場に再参入した韓国のヒュンダイあらためヒョンデ。2025年度の販売台数は1328台、前年度比では268.3%の大幅増となった。 しかしこのスコア、ヒョンデとしては到底満足のいかないものだろう。伸び率は大きかったが、台数自体はアルファロメオやフェラーリなどの少量ブランドよりも下なのだ。 グローバルでみればヒョンデは2022年にトヨタ自動車、フォルクスワーゲンに次ぐ世界第3位に浮上して以降、そのポジションを堅持している。2025年のkiaを含むグループ全体の生産台数は775万台と、もはやホンダと日産自動車を足しても遠く及ばないスケールである。世界3位のスケールと、日本市場での「敗北」から続く苦悩 ヒョンデが日本市場に乗用車を初投入したのは2001年のことだったが、その時は大敗北を喫した。当時、ヒョンデは三菱自動車の技術供与で力を蓄える新興国型企業から独自の開発力を持つ先進国型企業への移行期で、欧州で評価を上げつつあった。 その勢いを駆っての日本参入だったが、優秀なメーカーを多数擁する日本のユーザーにとっては日本車と代わり映えせず、わざわざ選ぶ意味を見いだせないクルマと受け取られ、2009年に撤退を余儀なくされたのだった。 現在の日本市場へのチャレンジは第2ラウンドで、2022年の中型BEV(バッテリー式電気自動車)「アイオニック5」、FCEV(燃料電池電気自動車)「ネッソ」を皮切りにコンパクトBEV「コナ」(2023年)、ミニカークラスのBEV「インスター」(2025年)とラインアップを拡大してきた。すべて内燃機関を持たない電動車である。 日本車との競合が避けられないエンジン車でなくBEVやFCEVなら勝機があるという読みがあったと考えられるが、現実は厳しく、なかなかうまくいかないというのが実情だ。 グローバルでは堂々たるマジョリティブランドのヒョンデがなぜ日本ではうまくいかないのか。そもそも日本ではBEVはマイノリティ商品であり、うまくいっていないのはヒョンデだけではない。輸入車ではフォルクスワーゲン、アウディ、メルセデスベンツ、BMW、プジョー、フィアット等々、輸入BEV各社も日本では苦戦が続いている。 日本勢ではトヨタが昨年(2025年)10月に「bZ4X」の大規模改良モデルをリリースしたのと同時に大攻勢をかけ、改良前の月販数十台から一転4桁へと飛躍し、今年3月は1カ月で実に3377台を登録した。 だが、同性能を持つ兄弟モデルのスバル「ソルテラ」がほとんどジャンプアップできていないことから、それはブランドロイヤリティの高い顧客を多数擁するトヨタの営業戦略によるものであって、BEVに対する顧客の見方が変化したわけではないことが分かる。 そんな難しいBEVを武器にヒョンデが日本に斬り込むには、単に電気で走るというだけでなく、日本車とは異なる独自性、テイストを持つクルマになっていることが絶対条件だ。それがなければ他の努力も実を結びにくい。 ヒョンデ車にそういうポテンシャルがあるかどうか、ヒョンデ車を徹底的にロードテストしてみたところ、クルマ自体は思いのほかオリジナリティが濃厚。かつての日本車の亜流、欧州車の亜流というイメージはなく、これが“韓流”のおもてなしというものかと思わせる、独自性を帯びたクルマに仕立てられていた。プレミアムセグメント並みの装備をミニカーにも投入する理由 ミッドサイズのアイオニック5からミニカーのインスターに共通する特質として最も印象的だったのは、旺盛なサービス精神だ。 自動車ビジネスでは上位モデルと下位モデルの間に性能、装備の違いを明確に設けて差別化を図るのが常道。だが、ヒョンデはノンプレミアムブランドでありながらプレミアムセグメントのような装備をアイオニック5にてんこ盛りに持たせ、さらにその多くを下位のコナ、モノによってはインスターにまで配している。 例は枚挙にいとまがないが、例えば空調の内気循環/外気導入の自動切り替え。カーナビ連動タイプで、トンネルや地下道に入ると自動的に内気循環に切り替わるというもので、通常はプレミアムセグメントでも中級以上のモデルにしか搭載されていない装備だが、ヒョンデはこれをアイオニック5とコナに標準で付けていて驚かされた。 運転支援システム(ADAS)も同様。アイオニック5とコナは前車追従クルーズコントロールを使用せず普通に走っている時も、先行車が減速して車間が詰まった時や急カーブが近づいてきた時などに減速エネルギー回生を増やして自動的にスピードを落とすシステムが実装されていた。 韓国版軽自動車をベースとするインスターはここまでの装備は持たないが、ADASはフルスペックで、アミューズメントシステムの作りも上位モデルと変わらず。またバッテリーの温度管理も季節を問わず安定した性能が発揮できるよう冷却、加温の両機能を装備している。そして上級グレードの「ラウンジ」には小さいながら他のモデルと同様、サンルーフが装備されていた。 機能だけでなく電気的性能も先進的なもの。今春に改良型アイオニック5の充電テストを行ってみた。アイオニック5はいわゆる800ボルトアーキテクチャと呼ばれるシステムで構成されており、バッテリーの定格電圧が697ボルトと一般的な400ボルトアーキテクチャBEVの300~400ボルトより格段に高い。 その800ボルトアーキテクチャをフルに生かせる性能を持っているFLASHという急速充電器が全国で次第に数を増やしているので、それで充電してみたところ、最大受電電力240kW、充電器側のロスを差し引いた投入電力量は10分で推定36kWh強をマークした。 これは400ボルトアーキテクチャの高性能BEVの20~30分ぶんに相当する値だ。世界にはさらに充電の速いモデルも存在するが、このくらい速いと今までのBEVとは感覚が違ってきそうだと思わされる好パフォーマンスだった。 そしてアイオニック5のテストの直後、最も小さいインスターを長距離ロードテストしてみた。車両の返却場所の目の前にヒョンデのショールームがあり、そこに展示されていた実車が写真のイメージより格段にダイナミズムを感じさせるデザインを持っており、かつアイオニック5と変わらない操作系を持っているのに興味を引かれ、急きょ乗ってみたのだった。 テスト車両は先に述べた装備充実グレードのラウンジ。走行区間は横浜~鹿児島の周遊で総走行距離は3481.6km。三寒四温の3月は温暖、寒冷の両コンディションをいっぺんに試せるため、気温でパフォーマンスに差が出やすいBEVの長距離ロードテストには都合の良い季節だ。1~4名乗車、エアコンは常時AUTO。 以下、実際のロードテストで見えてきた点を見ていきたい。ヒョンデ・インスター(山口県の平生島にある阿多田交流館にて筆者撮影)【総論】小型BEV「インスタ―」に見る、便利と不便の境界線 韓国版軽自動車がベースのインスターは車体サイズが全長3830mm×全幅1610mm×全高1610mmというベーシックカーだが、クラス標準を大幅に超える航続力と急速充電受け入れ性、意外に広い室内、採光性の良さ、充実した装備など、ロングドライブにおあつらえ向きの特性を持つミニBEVだった。ヒョンデ・インスターのサイドビュー。全長3.8mあまりというショートボディだが、後席シートスライド機能により日本の軽自動車と同じように便利に使えた(筆者撮影) 過去に乗ったアイオニック5、コナはサービス精神旺盛なクルマだったが、インスターもその点については変わることがなかった。 ダッシュボードやドアポケットにはアンビエントライトが仕込まれ、フル液晶のスピードメーターはアナログ風とデジタル風が切り替え可能。車内に100ボルトソケットもある。ワイパーは雨滴感知式自動。フロントシートにはヒーターだけでなくベンチレーションも仕込まれていた。簡素なマテリアルの内装だが、ダッシュボードやドアポケットなどにアンビエントライトが仕込まれている。色は色相環で自在に切り替え可能(筆者撮影)メーターパネルはフル液晶ディスプレイ。これはアナログモードだが、グラフィックは結構な高精細だった(筆者撮影)メーターパネルをデジタルモードにチェンジ。シックなアナログから一転、派手やかに(筆者撮影) コストに大きく関係しないような機能・装備についてはとにかく盛れるだけ盛るというのがヒョンデの特徴と言える。 サービス精神は性能面についても十分に発揮されていた。街乗り中心であれば充電は10日に一度程度で済み、こまめに充電しなくても心配にならない。充電しておけばかなりの遠出が可能で、航続が足りなくなった時も良好な急速充電受け入れ性により、高性能BEVとさして変わらない勢いで旅をすることができた。 車体が小さいことによる弱点はもちろんある。定員は4人限定。小さいクルマを大きく使えるとは言っても絶対的な室内容積は限られているため、大荷物とパッセンジャー4人を同時に収容することはできない。前輪の切れ角が小さく、スモールサイズのわりに小回りが利かないのもネガティブ要素だ。 それでもインスターは不便を強いられることなしに小型で安価なBEVに乗ってみたいという顧客にとっては今のところ唯一無二の選択肢。ニッチ需要を掘り起こせるだけのポテンシャルはあるように思われた。ヒョンデ・インスターのテールエンド。キャビン上部が強く絞り込まれていることが見て取れる(筆者撮影)上級グレードのラウンジはサンルーフを標準装備。このクラスには珍しいスライディング開閉機構付き(筆者撮影)【走り・快適性】軽自動車ベースの足回りが抱える課題と、滑るような静粛性の二面性 インスターは固めのサスペンションセッティングを持っており、動きは大変軽快だ。 このクラスとしては大きい定格容量49kWhのバッテリーを積むため車両重量は1410kgと大きいが、高いグリップ力を持つタイヤを装着していることが奏功してコーナリングスピードは結構な速さ。直進性も意外に良好で、高速道路や自動車専用道を長駆しても神経をすり減らすようなことはなかった。ヘッドランプはフルLED。シンプルなハイ/ロービーム自動切換えタイプだが、照射能力、照射範囲とも適切で、長距離ドライブを安心なものにした(筆者撮影) 半面、韓国版軽自動車ベースということでサスペンションの伸縮幅が小さいぶん、ステアリング操作に対する反応のしなやかさには欠ける傾向があった。 またこのサスペンションと205/45R17というロープロファイルタイヤはあまり相性が良くなく、大きな段差やひび割れでガツンというショックに見舞われるのをはじめ、乗り心地面では悪影響が大きかった。 この特質は日本の軽自動車にも似ており、下位グレードの185/65R15サイズのタイヤの方が合っている可能性がある。タイヤは205/45R17という低扁平率。1.4トンの車重に対して十分すぎるほどのグリップ力を示したが、乗り心地の悪さの一因になっているようにも思われた(筆者撮影) 乗り心地には若干難があるものの、静粛性、とりわけロードノイズのカットについてはこのクラスの中では優秀な方で、舗装コンディションの良い区間では静かで滑るようなドライブフィールを楽しめた。【航続・充電】ライバルを圧倒する「急速充電受け入れ性」が旅の概念を変える 航続性能は軽自動車や小型車のBEVの中では過去に乗ったモデルの中で最良だった。 横浜を充電率96%でスタート後、高速道路と一般道の混合ルートを走り、最初に充電を行ったのは334.8km走行地点の愛知県西尾市で充電残は1%。計算上の100→0%航続距離は352kmとなった。 温暖期に行った小型BEVのロードテストのデータを参考として挙げてみよう。 ホンダ「Honda e」が176.5km(東京~静岡・富士吉田。96→1%)、三菱自動車「eKクロスEV」が146.0km(鹿児島~熊本・八代。100→4%)、ステランティス「フィアット500e」が309.7km(東京都内周遊~静岡・浜松。96→5%。エアコン未使用、屋根オープン)。テスト時の気温が2~13℃と低く平均車速も高いなど、これらより格段に条件が悪かったことを考慮すると、インスターのスコアは立派の一言だった。 満充電に近い状態からの飛び出しだけでなく、急速充電受け入れ性も優れており、それが長旅をスムーズなものにするのに大いに貢献した。旅行中、30分の急速充電で得られた投入電力量は28~32kWh。これはひと昔前の大容量バッテリー車に匹敵する数値で、1回の充電で200km以上の航続距離の積み増しが期待できた。日産ディーラーの200A充電器で充電中。スタート時の充電率が20%以下であれば30分で高性能BEVに近い30kWh以上の投入電力量が期待できる(筆者撮影) 前出の小型BEVの中でこれに匹敵する充電受け入れ性を持つのはフィアット500eだったが、日本仕様はCHAdeMO規格の充電器にネイティブで対応しておらず、30分で約20kWhと、その特質を十分に発揮できなかった。30分で16kWh台のHonda e、15分で7kWh台のeKクロスEVは問題にしなかった。FLASH充電器での成績は18分で25.4kWh。FLASHは充電器側のAC/DC変電、冷却などのロスも含めて投入電力量が表示されるが、それを割り引いても推定25kWhくらいを確保できた計算に。小型車としては異例の速さだ(筆者撮影) 横浜~鹿児島の中継充電時間は山陽経由の往路が178分、復路は山陰経由で距離は長かったものの充電の癖がつかめてきたこともあって175分だった。 これは62kWhバッテリーを搭載する日産の旧型「リーフe+」(山陽180分、山陰210分。初秋)をしのぎ、BYD「ドルフィン」(山陽経由120分。春季)、ボルボ「EX30」(山陰経由165分。冬季)など、より高性能なBEVに近い数値。 Honda eの390分(山陰経由。初夏)、eKクロスEVの360分(山陽経由。初夏)の半分以下、フィアット500eの292分(山陰経由、夏季)相手でも100分以上のアドバンテージというのはなかなかの成績と言っていいだろう。充電時間単位ではなく投入電力量0.1kWh単位で課金される超高速型充電器、FLASHで充電中(筆者撮影)最大電流350Aの超高速充電器で受け入れ電流値を見てみたところ、240A近辺が最高値だった(筆者撮影)【居住性、装備、使い勝手】プラスチッキーな質感をも凌駕する「演出と工夫」の妙 全長3830mm、全幅1610mmというインスターのボディサイズは日本の軽自動車規格(全長3480×全幅1480mm)を大きく上回るが、横方向はドアの膨らみ、縦方向はより長いエンジンルームに取られており、室内寸法はトールワゴンタイプのeKクロスEV比で幅が10mm広いだけで、室内長と室内高は大きく負けている。 ならば車内は狭苦しいかというと、そうでもない。輸入車のミニカークラスには珍しく後席に可動幅の大きなスライド機構が仕込まれていて、荷物が少ない時には後席スペースを足が組めるくらいに拡張可能だ。 少々窮屈なのを我慢すればラゲッジルームに海外旅行用の大型トランクを積める。使い勝手は軽自動車の低車高モデルとトールワゴンの中間というイメージだった。ネガティブ面は小物の収納スペースが不足気味なことで、これはゴミ袋をどこかにぶら下げる、収納ボックスを置くといった対策が必要だった。荷室は広くはないが、拡張すれば長期海外旅行用の大型トランクを余裕で搭載可能だった(筆者撮影) 車内の質感は素材面に関しては低コストカーそのもので、万事がプラスチッキーだ。が、レザーシート、レザーステアリング、液晶メーターパネルの高精細なグラフィック、アンビエントライト、6スピーカーオーディオなど演出が豊富で、プラスチック部分が安っぽいくらいいいかと思わされた。このクラスでちゃんとステアリングにテレスコピック(前後)調整機能が組み込まれているのも好印象だった。 シートはたっぷりとしたサイズは到底期待できず小ぶりなものの、片道1400~1500kmの横浜~鹿児島間の移動で身体に特段の違和感を覚えることがない程度の能力は備えている。 難点は上半身のホールド性が甘いことだが、これは室内幅の狭いAセグメントミニカークラスであることが幸いし、ドアに寄りかかるような姿勢を取れば右コーナー、左コーナー問わず体を安定させることができる。このあたりはルノー「トゥインゴ」、ステランティス「フィアット500」などに通じる特質だ。 インスターをはじめヒョンデのBEVの長距離テストで最も印象深かった点は、どれも韓国流のてんこ盛りな“おもてなしスピリット”を濃密に感じさせる商品に仕上がっていることだった。ルーフレールを標準装備。ビビッドさを感じさせる商品性だった(筆者撮影)独自のコミュニティが育む「ヒョンデ愛」と、販売戦略が直面する壁 優れた自動車メーカーを多く抱える日本で輸入車を選択する大きな動機となるのは、それぞれの国のカルチャーが生み出す思想、性能目標、テイストの違いを堪能すること。かつてのヒョンデ車はそれに足る独自性が希薄だったが、今のBEV群にはある。 ヒョンデ車はBYD車と比べても路上で見かける頻度が低い。今回のインスターによる横浜~鹿児島ロードテストでも、道中で出会ったヒョンデ車はわずか。鹿児島滞在中もテスト車と同じグレード、同じカラーのインスターを1台見かけただけだった。リアドアにインスターのキャラクターエンブレムがあしらわれている(筆者撮影) だが、その数少ないユーザーの“ヒョンデ愛”は結構深い。筆者はロードテストの道中、様子をSNSにアップするのが常だが、そのたびにヒョンデ車のオーナーたちが投稿を発見し、諸元表には載っていない性能・仕様に関する情報を提供してくれたり、初めて遭遇する現象への対策法をアドバイスしてくれたりした。過去に多くのブランドのさまざまなクルマの長距離テストを行ったが、そういう事象はヒョンデ特有のものだ。 彼らは恐らくヒョンデの韓国流サービス精神や陽気な商品性に惹かれたのであろう。そういう事象を見るに、少なくとも商品力ではもっと日本に切り込めるだけのポテンシャルがあるように思われた。低コストカーだが思い切ったデザインと面の使い方により存在感を高めようという意図が見て取れた(筆者撮影) にもかかわらずヒョンデがなかなか販売台数を伸ばせないのはなぜなのか。理由の一つは、日韓関係を巡るさまざまな印象が、韓国ブランドに対する心理的なハードルとして作用している面はあるかもしれない。これは中国のBYDも同じで、民間企業のヒョンデが自力で何とかできる問題ではない。 だが、そういうアゲインストがあったとしても、今のラインナップで販売を伸ばす目がないわけではない。 現時点で、多くのユーザーはヒョンデについて『韓国のクルマ』以上の具体的な情報を持っていない。その中には、そうした先入観を乗り越えてでもクルマが日本車や欧州車と異なる面白さを持っているなら購入を少し考えてみるかという人もある程度いることだろう。 現時点ではヒョンデの日本法人はそういうユーザーに対して具体的な接触をほとんど図れていない。2001年に実店舗を全国各地に展開し、挙げ句失敗したことから、テスラのようにネット販売をベースとすることにしたのだろう。しかし、そのテスラが実店舗の展開を強化してから販売台数を大きく伸ばしたのを見ても、ネット販売だけでは不十分なことは明らかだ。 ヒョンデは現在、横浜にショーケースを開設したり兵庫や千葉に試乗スポットを設けたりしているが、展開は遅い。とはいえ、一気にディーラーを全国展開するのは過剰投資でリスクもある。果たしてヒョンデがどういう手で閉塞的な状況を打開するのか興味深いところだ。ヒョンデ・インスター(島根県の五十猛付近で日没をバックに筆者撮影)関連記事まるで“走るエステサロン”、現代自動車「アイオニック5」の長距離試乗で体感した韓国車のアイデンティティ「カー・オブ・ザ・イヤー」の選考に漏れても素晴らしかったクルマ「5選」日本に最適化された5ナンバーBEV ヒョンデ インスターに試乗