ピレリ、ミサノで初のMotoGPタイヤテスト実施。中上貴晶など各メーカーのテストライダー参加
ピレリは、2027年からのMotoGPへのタイヤ供給開始に向けた準備を進める中、9月16日(火)にミサノで初のMotoGPタイヤテストを実施する。
MotoGPは2027年に大きな技術規則変更を控えており、その主要な変更点のひとつが、新たな公式タイヤサプライヤーの選定である。2016年からMotoGPのタイヤサプライヤーをミシュランが務めてきたが、これがピレリに代わることになる。
これでピレリは、四輪最高峰のF1に加えて、MotoGPやMoto2、Moto3、スーパーバイク世界選手権といった二輪でもタイヤを独占供給。大きな存在感を発揮することになる。
ミラノに本拠を置くピレリは生産上の課題もあって、MotoGP基準を満たすタイヤ開発には慎重な段階的アプローチを取っている。
3月上旬の発表以来、ピレリは開発を開始するためのベースタイヤのラインアップの開発に取り組んできた。当初、6月上旬にアラゴンで最初のテストが予定されていたが、これはキャンセル。代わりにサンマリノGPの後、月曜日に公式テストが行なわれるミサノで、最初のテストが行なわれることになった。

Pirelli tyres
火曜日にピレリが実施する最初のタイヤテストには、5人のテストライダーが参加し、それぞれが異なるメーカーを代表する形となる。それぞれのメーカーのテストライダーが選ばれており、ドゥカティのミケーレ・ピッロ、アプリリアのロレンツォ・サヴァドーリ、KTMのダニエル・ペドロサが参加。ホンダからは、日本GPでのワイルドカード参戦も決まった中上貴晶が走行。ヤマハは、サンマリノGPでV4エンジン搭載の新バイクを走らせたアウグスト・フェルナンデスが参加する。
ピレリのエンジニアは、タイヤの耐久性、走行距離、および極限性能を評価するために、5~6 種類の異なるコンパウンドをライダーに提供するようだ。
使用されるマシンは現行のMotoGPバイクだが、一部改造が施される。2027年の規則(850ccエンジンへの移行、空力性能の削減、車高調整装置の廃止)をシミュレーションするために、電子制御で出力を制限。ライドハイトデバイスも装備されない。
3日間のグランプリ週末に加え、公式テストを経てからのタイヤテスト実施となるため、ミサノの路面はグリップが高まった状態になるだろう。その影響で性能評価が難しくなる可能性があるものの、ピレリが可能な限り多くの情報を収集するにはこのテストが極めて重要だ。
また、今季最終戦となるバレンシアGPおよび恒例となっている火曜日のポストシーズンテストを終えた11月19日(水)にも、ピレリのタイヤテストが予定されており、そこでは2027年のタイヤコンパウンドの進化をテストすることになる。
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