良くも悪くもボタンだらけの印象が強い最新車。でも、操作ミスの一因になりかねないだけに、年配者にとっては不安要素のひとつでもある……が、ご安心を! 現行車でも“余計な操作がいらない”、“直感的に扱える”クルマはたくさんある。そこで、ここではシンプルに乗れる4モデルを紹介したい。【画像ギャラリー】操作がシンプルな現行車とは?(12枚)文:FK/写真:スズキ、トヨタ、ホンダ、マツダ“疲れない”にこだわる「ホンダ・フィット」ユーザーのライフスタイルに合わせた“BASIC”、“HOME”、“LUXE”、“CROSSTAR”、“RS”の5タイプを設定するフィット。写真はアウトドアにも合う専用エクステリアをあしらったCROSSTAR 広い室内空間、多彩なシートアレンジ、優れた環境性能など、それまでのコンパクトカーの常識を覆して、ホンダを代表するモデルのひとつになったフィット。 2020年2月に登場した現行モデルの4代目もまた、歴代フィットが築き上げた優れた性能・機能をベースに数値では表せない価値を提案する1台として人気を博している。 4つの心地良さと題して“心地良い視界”、快適な“座り心地”と“乗り心地”とともに、快適な移動をサポートする“使い心地”をこだわりとして前面に打ち出した4代目。 気軽にカバンなどが置けるテーブルコンソールをフロントシートの間に設置したり、収納レイアウトに関しても視線・動線を考え抜いた配置を採用。 ハイブリッド車においてもIPU(インテリジェントパワーユニット)の小型化によって荷室容量を確保し、快適な移動をサポートする使い心地が提供されている。 そんな4代目のコクピットを見ると、こちらも使い心地の良さに配慮したシンプルな構成が目につく。 例えば、ステアリング。 左側スポークにはオーディオリモートコントロール・発話・ホーム・レフトセレクタのスイッチが、右側スポークには渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール・車線維持支援システム・ディスタンス・ステアリングヒータのスイッチといったように多数のスイッチが装備されているが、直感的に扱えるような配置がなされていることは言うに及ない。 センタークラスターのスイッチ類もエアコン・シートヒーターに関連するダイヤルとボタンスイッチのみのシンプルな構成で、余計な操作が不要なのも高齢者にとってはうれしいポイントといえるだろう。手元だけで完結する安心感「トヨタ・ヤリス」ヤリスはコンパクトカー向けTNGAプラットフォーム(GA-B)を初採用して軽量かつ高剛性、低重心なボディを実現 日本自動車販売協会連合会が発表した2025年11月の乗用車ブランド通称名別順位で第1位を獲得するだけにとどまらず、同ランキングで15カ月連続トップという抜群の人気を維持しているヤリス。 コンパクトカーならではの軽快なハンドリング、ユーザーの既成概念を大きく超える上質な乗り心地、さらにはトヨタ初となる高度駐車支援システムのToyota Teammate Advanced Park(パノラミックビューモニター機能付)や、交差点右折時の対向直進車・右左折後の横断歩行者も検知対象とした最新のToyota Safety Senseなど安全・安心技術も充実した1台なだけに“売れて当然”といったところだろう。 このように装備の充実に伴って、コクピット内のスイッチ類も決して少なくないヤリス。 ステアリングにはマルチインフォメーションディスプレイ・レーダークルーズコントロール・レーントレーシングアシスト・オーディオ・音声認識・ハンズフリーなどのスイッチも配置されているが、手を放すことなくさまざまな操作が可能なのは高齢者にとっても運転に集中できて、むしろウェルカムといったところではないだろうか。 センタークラスターのエアコン操作部もふたつのダイヤルと8つのボタンスイッチが配置されてはいるものの、一部のグレードを除く大半のグレードにはオートエアコンが採用されているのでエアコンの操作・設定においても不安はない。 2024年1月の一部改良では、プリクラッシュセーフティの検出対象範囲を交差点での出会い頭時の車両や自動二輪車へ拡大するなど、最新のToyota Safety Senseも搭載されており、安全面においてもいっそう磨きがかかっている。視線移動を最小限に「マツダ・MAZDA 2」余計な要素をそぎ落とし、シンプルさに徹した新鮮さと存在感のあるデザインが採用されているMAZDA 2。2023年1月の大幅改良により、エクステリア&インテリアのデザインが見直された “コンパクトカーだから”の妥協をせず“コンパクトカーなのに”を追求したMAZDA 2。 マツダブランドへの入口を担う1台としてデザイン・クラフトマンシップといった“見て、触れて感じる質感”の領域はもとより、操縦安定性・乗り心地・静粛性といったクルマの基本的な部分である“乗って、運転して感じる質感”の領域にもこだわった造り込みがクラスを超えた上質感を演出している。 インテリアにおいても上質なライフスタイルに応える洗練されたカラーコーディネーションが注目を集めるが、滑らかなクルマの動きを実現した新サスペンションシステムや運転のしやすさを実現した頭がぶれにくいフロントシートの採用などにより、快適な乗り心地を実現していることも自慢のひとつ。 これに加えて、シニアにも扱いやすい操作系も特筆すべきポイントといえる。 先述のモデルと同様、MAZDA 2においてもステアリングにはオーディオリモートコントロールスイッチ、トークボタン、ハングアップボタン、多種多様なクルーズコントロールスイッチなどを装備。 エアコン操作部においてはオートエアコン装備車両・マニュアルエアコン装備車両にかかわらず、3つのダイヤルで操作するスタイルが採用されているが、細かいスイッチ類がないこともあって操作・設定はきわめてイージー。 また、MAZDA 2では人間中心で磨き上げたシンプルな情報レイアウトも特徴のひとつで“絶えず確認が必要な情報”“クルマの状態を確認する情報”“快適・利便性のための情報”の3種類に情報を分類。 それぞれ各表示デバイスに最適に配分した情報レイアウトを構築することで、前を向いて運転に集中しながら、必要な情報を少ない視線移動で直感的に確認しやすい環境が整えられている。“直感操作”が安心につながる「スズキ・スイフト」ラウンドした動きをボディ全体で表現したスタイリングと外側に張り出したフェンダーの組み合わせにより、走りを想起させる造形に一新された4代目のスイフト 歴代モデルで培ってきた高いデザイン性や走行性能に加え、安全装備や利便性の高い装備を充実させることで“クルマと日常を愉しめる”という価値を付加し、大きく進化を遂げた4代目スイフトがデビューしたのは2023年12月。 インパネとドアトリムをつなげることでドライバーとクルマの一体感を表現しながら、浮遊感のあるミドル形状のインパネを採用したことによって軽快さと先進性も表現し、いつもの移動をより心地よいものにしてくれるインテリアは200万円前後のリーズナブルな車両本体価格に見合わない上質さも提供している。 運転席まわりもドライバーを中心にオーディオ、エアコンパネル、スイッチ類を配置したコックピット風のレイアウトを採用。 自然な姿勢で操作ができるようにドライバーの使いやすさを配慮し、かつドライバーの手が容易に届き、高い操作性と視認性を両立していることが大きな特徴だ。 先述のフィット、ヤリス、MAZDA 2と同様、ステアリングにはオーディオ、アダプティブクルーズコントロール、ハンズフリー、車線維持支援機能の各種スイッチが装備されるスイフト。 センタークラスターのエアコン操作部は7個のスイッチが配置されているが、風量調節と温度調節に関してはダイヤル式を採用する他車とは異なり、ツマミを上下に動かす方式を採用。 ユーザーによっては「この方式のほうが直感的に操作できて助かる」と感じる人もいるだろう。 加えて、スイフトには「前進します」「ドアが開いています」「ガソリンが減っています」といった注意喚起をメーター表示だけでなく音声でも案内することでドライブをサポートする音声案内機能も採用されており、安心感も高い。