2025年11月から原付自転車の排ガス規制が強化される。それに伴い注目されているのが「電動原付バイク」だ。日本のメーカー各社からも発売されているが、それらよりも安価な電動原付バイクが中国から上陸する。BYDの衝撃再び!?※本稿は2025年10月のものです文:角田伸幸/写真:ホンダ ほか初出:『ベストカー』2025年11月10日号【画像ギャラリー】中国企業はフットワークが軽い!! 中国電動スクーター・ヤディア ポルタとホンダの電動スクーター(8枚)中国発の電動スクーターが日本上陸ヤディアが発表した電動原付バイク「ポルタ」。21万7800円は50cc原付とほぼ同じ 2025年11月から、原付自転車の排ガス規制が強化される。これをクリアするため、原付一種の排気量は50cc以下から125cc以下へと引き上げられるのだが(※出力4kWまで)、もうひとつ、「電動化」という解決策も注目されている。 電動バイクはすでにホンダやヤマハが市販しているものの、30万円台と割高感が拭えない。 そこへ「黒船」が襲来した。中国のヤディアだ。2001年に格安電動バイクメーカーとして創業し、すでに世界100カ国以上に販路を持つ。その製品はライバルよりも割安な価格が武器で、「二輪のBYD」と呼ばれる存在なのだ。 そのヤディアは2024年、長谷川工業と提携して日本での事業をスタートさせた。そして2025年11月、満を持して電動原付「ポルタ」を発売する。価格は21万7800円也!足置き部分に電池を内蔵するため厚みがあり足の位置が高くなるが、人間工学に基づく設計だという。前カゴも標準装備 この価格は旧型の50cc原付並みであり、ホンダやヤマハの電動バイクに比べておおむね3割安い。もちろん家庭用コンセントで充電でき、航続距離は最大60km。最高速度は35km/hと、日常使いに照準を合わせた性能だ。 レトロかわいいデザインも特徴。シート高は72cmで小柄な人でも扱いやすく、LEDライトや標準装備の前カゴなど実用性も高い。バッテリーは48V・24Ah、充電は約6時間で満タンにできる計算。車体重量は49.5kgと軽く、取り回しのしやすさも魅力だ。 アフターサービスや耐久性については未知な部分もあるものの、ヤディアの挑戦は国内メーカーに揺さぶりをかける可能性を秘めている。 原付一種は、公共交通が限られる地方などでは重要な移動手段でもある。日本メーカーの反撃にも期待。