ホンダが新型電気自動車(EV)の「スーパーワン」(Super-ONE)を発売した。先行受注の台数は約7,000台。EVとしては破格のスタートダッシュを決めた格好だ。スーパーワンが人気となっている理由は? 実車を確認してきた。ホンダのスーパーワンに乗っても「EVは退屈だ」と言える? サーキット試乗で確認 ホンダの新型EV「スーパーワン」ホンダ「スーパーワン」が性能通りのスタートダッシュを見せている サーキット走行も! ホンダ「スーパーワン」の写真を一気に見る 名車を絶妙にオマージュしたデザイン スーパーワンは軽EV「N-ONE e:」がベースの小型EVだ。グランドコンセプトは「e: Dash BOOSTER」とし、ホンダならではのFUN(楽しさ)を追求して開発した。 N-ONE e:をベースに全幅を拡大した専用シャシーを採用していることで、ボディサイズは全長3,580mm×全幅1,575mm×全高1,615mmとひと回り拡大。一方で、車両重量は小型EV最軽量(ホンダ調べ)の1,090kgを実現している。 カラーはホンダの新色となる「ブーストバイオレット・パール」に加え、「プラチナホワイト・パール」「チャージイエロー」「ルミナス・グレー」「クリスタルブラック・パール」のバリエーションを用意。クリスタルブラック・パールを除く4色には2トーンカラーの設定もあり、全9色展開となる。 ホンダの新型EV「スーパーワン」ブーストバイオレット・パール&ブラック ホンダの新型EV「スーパーワン」チャージイエロー&ブラック ホンダの新型EV「スーパーワン」プラチナホワイト・パール エクステリアのハイライトは、往年の名車「シティターボⅡ」を彷彿とさせるワイドに張り出したブリスターフェンダーだ。これにより、安定感のあるロー&ワイドなフォルムとした。 ホンダの新型EV「スーパーワン」「スーパーワン」(左)と「シティターボⅡ」(右) 専用設計のエアロデザインで機能美を感じさせるとともに、ホイールなど随所にデジタル感のある幾何学的なモチーフを取り入れることで、シャープかつ未来的な印象を与えるなど、工夫満載なデザインだ。 ホンダの新型EV「スーパーワン」 ホンダの新型EV「スーパーワン」 ホンダの新型EV「スーパーワン」ブリスターフェンダーはエッジを利かせたスクエア造形とすることで、立体感と力強さを際立たせている インテリアの特徴のひとつは、高い旋回Gにも耐えられるホールド性に優れたフロントのスポーツシートだ。ブルーを挿し色にアシンメトリーに配色したシートデザインも、「シティターボⅡ」のオマージュとなる。 ホンダの新型EV「スーパーワン」フロントのスポーツシート ハイクオリティなオーディオ体験を提供するため、世界的な音響機器メーカーであるBOSEと共同開発した「BOSEプレミアムサウンドシステム」を標準装備。車内には、スーパーワン専用サブウーファーを含む8つのスピーカーを搭載している。実際に体験してみると、非常にクリアで上質な音が四方から聞こえてくるのが確認できた。 ホンダの新型EV「スーパーワン」 ホンダの新型EV「スーパーワン」フロントの「ワイドレンジスピーカー」とスーパーワン専用サブウーファー「大型エンクロージャー」 ガソリン車のような運転感覚? 性能面で注目したいのが、スーパーワン専用開発の「ブーストモード」だ。パワーユニットの性能を最大限に発揮するこのモードは、通常出力47kWを70kWhまで高めることで、力強い加速を実現する。また、フィードバックを最大化するため、7段変速の仮想有段シフト制御とアクセル操作に対応させた仮想エンジンサウンドを採用。これにより、EVでありながらスポーティーなエンジン車を操るような運転感覚が楽しめるという。 ホンダの新型EV「スーパーワン」「スーパーワン」のパワーユニット ホンダの新型EV「スーパーワン」ハンドル右側のスイッチをワンプッシュすると「ブーストモード」が起動する ホンダの新型EV「スーパーワン」「ブーストモード」に入るとメーター画面が切り替わり、3連メーターが表示される。ちなみに、この仮想3連メーターは左からバッテリー温度、仮想タコメーター、出力計に対応するとのこと(写真上が通常モード、写真下がブーストモード) 走行性能や搭載装備のどれを取っても、小型EVの真打ち登場といった感じだが、驚くのはその価格設定だ。メーカー希望小売価格は339万200円で、国からのCEV補助金130万円を利用すれば209万円200円で購入できる。内容と価格を考えると、人気が出るのも納得できる。 この価格設定についてホンダ 日本統括部 統括部長を務める川坂英生さんは、「スーパーワンの価値をより多くの方に楽しんでいただくために、コストの抑制にこだわって開発した成果」だと説明している。 スーパーワンには約7,000台の先行予約が入っており、今後はイギリス、アジア、オセアニアなどでも販売していく予定だ。 【フォトギャラリー】ホンダ「スーパーワン」 【フォトギャラリー】ホンダ「シティターボⅡ」 安藤康之 あんどうやすゆき この著者の記事一覧はこちら ホンダの小型EV「スーパーワン」は令和のブルドッグ? 開発の背景はホンダのシビックはスポーツタイプが人気! S+シフト搭載でハイブリッド挽回なるか?ハイブリッドに社運を賭けるホンダが新型車のプロトタイプ公開! 見た目は?