今見ると まるで“チョロQ”のよう? 一大ブームを起こした「ホンダのコンパクトカー」に登場した“7速MT仕様”!? とは【40年前の今日・登場】
初代「シティ」に追加されたエコ&走りの仕様
ホンダ初代「シティ」は、1981年10月に発表、同年11月11日に登場したコンパクトカーです。
1985年の今日、4月24日に発表されたホンダ初代「シティRハイパーシフト」
【画像】80年代に一斉を風靡したホンダの名車! さまざまな初代「シティ」を写真で見る(22枚)
全長3380mm✕全幅1570mm✕全高1470mm、ホイールベースは2220mmというサイズで、小さいボディながら車高を高くすることで室内空間を確保。「トールボーイ」と呼ばれる斬新なデザインで、大ブームとなりました。
そんな大ヒットモデルだった初代シティにはさまざまなバリエーションが登場。1982年9月には「ターボ」、1983年10月にはブルドッグの愛称で知られた「ターボII」、1984年にはオープン仕様の「カブリオレ」も追加されました。
軽量/コンパクトなボディはエコ性能も高く、1982年には低燃費仕様の「EI」、1985年3月には世界初F.R.Mアルミコンロッドを採用した「EⅢ」も登場しました。
今回紹介するのは40年前の今日、1985年4月24日に発表、同年5月1日に発売された「ハイパーシフト仕様車」です。
ハイパーシフトとは、変速操作はこれまでと同じ手動式の4速変速機構(4速MT)としながらも、2/3/4速のそれぞれに高速側(High)と低速側(Low)に切り換わる副変速機を採用した7段変速装置です。
2/3/4速どの位置でも、走行中のアクセルペタルの踏み方により、高速側と低速側を自動的に選べる独自の手動式と自動式をあわせもった変速機構で、変速位置やアクセルペタルの踏み具合、車速、エンジン回転、クラッチのオン・オフをコンピュータで演算し、最適な走行条件を選ぶものだったといいます。
通常走行時は高速側が働くことで、より静かで経済的な走りを実現。市街地などではアクセルペダルを踏み込むことで自動的に高速側から低速側に変速し、スムーズでキビキビした走りを可能としていました。
これがハイパーシフト。2/3/4速のそれぞれに高速側(High)と低速側(Low)に切り換わる副変速機を採用した7段変速装置だ
さらに変速機構に内蔵された油圧クラッチにより、変速時にショックの少ない、なめらかな走りを実現。10モードで19.0km/L、60km/h定地走行燃費で27.5km/hを達成しました。
当時の車両価格は88万円(東京)でした。