2025年10月30日から11月9日にかけて開催される「ジャパンモビリティショー2025」で発表されたニューモデル&コンセプトモデルの中から、スズキ「ジクサーSF250 FFV」の詳細をお届けしよう。写真:南 孝幸/まとめ:大冨 涼▶▶▶スズキ「ジクサーSF250 FFV」の写真はこちらスズキ「ジクサーSF250 FFV」の概要SUZUKI GIXXER SF 250 FFV 参考出品車国内でもお馴染みの250cc・フルカウルスポーツ「ジクサー SF 250」をベースとした「ジクサーSF250 FFV」は、2025年1月にインドで発売されたサステナブルな最先端モデル。最大の特徴は、ガソリンとバイオエタノール混合燃料の双方に対応している点にあり、車名のFFVはフレキシブル・フューエル・ビークル=フレックス燃料車の頭文字なのだ。画像: スズキ「ジクサーSF250 FFV」の概要バイオエタノール燃料とは、即ち植物由来の燃料のこと。一般的なバイクの燃料が石油由来の化石燃料である一方、植物由来の燃料を使用することで、地球温暖化の原因となるCO2を減らそうという循環型社会を形成を目指す取り組みのひとつとなる。ガソリン対応モデルのジクサーSF250と大きく異なるのは、燃料タンクやインジェクタ、そしてECUなど。バイオエタノールは金属やゴム・樹脂部品への攻撃性が高いため、タンクなどにはフッ素加工が施され、ECUのセッティングも変更されている。すでにインドのガソリンスタンドでは、通常の化石燃料にバイオエタノールが20%配合されているのがスタンダードとなっているが、このジクサーSF250FFVはバイオエタノールが85%の混合燃料にまで対応。今後のサステナブルな社会に対応する先進的なモデルだ。▲スイングアームからタイヤの前に伸びているバンパーのようなものは「サリーガード」。インドで女性が着用するサリーがタイヤやチェーンに巻き込まれないようにするためのアイテムで、こちらはオプションパーツなのだとか。余談になるが、日本車をインドに持っていったら給油ができないのか、と、担当の方にお話を伺ったところ、日本車は全くバイオ燃料に対応していないので、現地でスタンダードな燃料を給油するとエンジンが壊れてしまう可能性が高いのだとか(先に紹介したECUの問題、ほかバイオエタノールの攻撃性による)。逆に、インド仕様のバイクを日本に持ってきて、バイオエタノールが全く混合されていない国内のガソリンを入れる場合は、一応のところ走行可能なのだそう。しかしECUが最適化されていないので推奨はされていない。▲会場にはジクサーSF250の他、フロンクスのFFV仕様車も展示されていた。FFVモデルは、特にバイオエタノール燃料の普及が進むインドなどの新興国市場を視野に入れたモデルであり、スポーティな走りを維持しながら持続可能な燃料への対応を進めるスズキのグローバルな挑戦を示す一台だ。日本でもEVや水素エンジンの開発が進んでいるのにあわせて、バイオエタノール混合燃料を導入しようという動きも起こりつつある。ガソリンスタンドで、赤・緑・黄色に加えてもうひとつ、どんな色の給油ノズルが加わるのか、将来的に楽しみだ。スズキ「ジクサーSF250 FFV」の写真写真:南 孝幸/まとめ:大冨 涼関連のおすすめ記事【フォトアルバム】「ジクサーSF250 FFV」 - webオートバイジャパンモビリティショー2025 SUZUKIブース紹介 - webオートバイ【ジャパンモビリティショー2025】スズキがワールドプレミアを含む初公開モデル4機種を展示 - webオートバイ▶▶▶ジャパンモビリティショー2025関連の記事一覧はこちら! } www.autoby.jp